本日の徹子の部屋ゲストは丹波哲郎さん

2002年2月8日

黒柳「芸能生活50年なんですがこの世で付き合っている俳優の中で一番古い付き合いだとおっしゃった」

丹波≪日光にNHKの放送劇団の寮があるんだ。そこに(徹子さんは)所属していた。俺は所属してなかったんだよね≫

「違いますよ。全然。でもその時は丹波さんは一緒でした”おお~~”っていってました」

≪徹子ちゃんもまったく変わりなかった。早弁でね。かわいかった。≫

「あの時ご一緒だった方はいなくなった」

≪全部死んだ≫

「あちらのほうのご専門ですがそれはおいといて今79歳で次誕生日がきたら80。奥様がお亡くなりになって5年になりますか。お寂しい」

≪寂しいねえ。やはり女房殿がいたほうが良いね≫

「いい奥様でしたからね。話はずいぶんお伺いしましたけど」

≪なにしろ33歳から足が立たないんだから≫

「ご長男をお生みになったときから」

≪幼稚園に行く前から≫

「お坊ちゃんが生まれてからお母様が歩いてらっしゃる姿を見たことないとおっしゃってお母様の水着姿をご覧になってびっくりしたと」

≪(ははは)バカだね。水着をみて驚いたとは≫

「水着を見て驚いたんじゃなくてこんな時代があったのかと驚いたんですよ。でも昔から車椅子のお母様が水着を着ているお母様をみて驚かれて」

≪そうだね≫

「お父様に似てらっしゃるところがあると思うんですが」

≪似てないじゃないか。私は水着をみたら興味を示すんだよ≫

「そうかそうか興味を示すのと驚くのとは違う。パソコンをお初めになりました。なんでお初めになったのかというと朝日新聞の出版局からお頼まれになった。事務所の方はいいですと言ったんですが丹波さんはやる気がなかった」

≪機械オンチだからね≫

「初めて日本に自動車のオートマチックが来たときに運転した」

≪初めて出来たオートマチックの車は日産だった。それで大勢で車を連ねて私を先頭にたって日光にいったわけだね。で止まってしまった自動車がね。困ってしまってどうにもならない。後から来る車にねえふもとまで降りて日産に電話をかけて至急来いと。≫

「こんな車は駄目だからメーカーを呼べとおっしゃったそうですが」

≪日光のいろは坂にこいと。それで他の車に移っておせんべいでもかじりながらあのバカ野郎とか言いながら待ってた。そして整備員が来ました。見ました。ガソリンがないんだ(会場笑い)。それほど機械オンチなんだ。ボンネットを開けてみるたって見たってしょうがない。そして恥をかいたとも思わない。しかるべきチップを渡してだね帰ってもらった≫

「それにしても今日お納めしていろは坂まで呼ばれたメーカーの方もお気の毒でしたね」

≪だから今でもね何かとあれば協力しようという体制にはある≫

「そういう風だからやんないとおっしゃってたんですけどこの本は老人が増えてくるので老人でも出来る、この本を見て組み立てればちゃんとできるのですということでどうしても丹波さんにお願いしたいと朝日の出版局がいってきたんです」

≪じゃあ老人がという必要事項が書いてあるんのか≫

「あらご存じなかったんですか(笑)。老人とは書いてないですけど老人が増えてきたので老人もパソコンをやればどうかという風はあったんじゃないですか」

≪言葉がいけないねえ。ちょっと年配の方がとか。朝日新聞に抗議しないと≫

「出版局ですけど。組み立てるところから全部自分でおやりになった」

≪自分でやりましたよ≫

「ブーブーブーブーいうのでホームページでHっぽいところもこうすると見れますよと言うとお喜びになって」

≪いやあそういうとオーバーになるけどそういう現象はありました≫

「こないだEメールを送っていただきましたけど全部自分でやられたんですか」

≪全部とは言わないですがある程度≫

「可愛いでしょ徹子ちゃん。

徹子ちゃん、また会って2人でランダムにお話が出来ることは宿命的な喜びと楽しみを痛切に感じてます。

簡単に言えばおもちゃ箱をひっくり返したようなたわいもないお話がメインであるかもわかりませんがそれはそれで結構世間の人たちは一緒になって笑ってくれるでしょうね。以上

丹波哲郎

これすごいでしょすぐにお返事を差し上げたんですが丹波さんは機械オンチのために大学にいられたときに学徒兵の第一期。それで軽機関銃隊に配属」

≪機械オンチだから機械を分解できない。それに足が遅い。軽機関銃というのは一番最初に陣地を決める傘型散開というのをやる。その後を歩兵がなだれるように布陣する。軽機関銃というのは2人。射手と弾薬手が小銃より早くかけていって地点についたら傘型散開というのをやるわけだ。しかも重い。しかし足が遅いわけだ。だから小銃よりもおそくのこのこかけていってそんなものは役に立たないということで航空隊に追っ払われたわけだ≫

「役立たずといわれて航空隊に入ったら戦闘機の」

≪キの64というのの武装係≫

「なにするんですか武装係って」

≪武装と機関があって機関というのはエンジンをどうにかするというのはそんなことできるわけがない。武装が3ヶ月というからそっちでお願いしますよということでそっちにいった。機関砲を据え付ける。でもそんなことを俺に出来るわけがないそれで落第した。≫

「役立たずといわれた」

≪そういう言葉もないけど落第したんだね。で出来の悪い学生兵が360人集められてさらにまた1割落第したんだ36人そのときの階級は軍曹ぐらいだったと思うんだ。兵隊じゃないから≫

「学生ですから」

≪使いようがないんだ。で軍隊始まって以来の命令がでる”目立たぬように起居せよ”(笑)≫

「本当なんですか」

≪本当なんだ。戦争がおわるまで≫

「でもその後GHQの通訳になったんですけどこれは一言言葉が出来たからなれたっておっしゃいましたね。ちょっとていうのをね普通ア リトルとか言うのをね」

≪ジャスト リルベ≫

「上手でしょ。」

≪英語がしゃべれますかっていうから無論英語で正直に英語会話会の最終議長だったから議長だったからしゃべれるというわけじゃなくて裏方だから教室に集まるものは逐次しゃべれるようになりますよ議長というのは準備する部門だからそんなに進歩しないんだよね。でも肩書きだけはチェアマンというのが残っていて戦争にいっているから≫

「それで戦争にいかれたんですか」

≪その肩書きが残っているまんま戦争にいっているから1年の最終に軍隊に行っているから1年すっとばして3年になっているからそのまま通訳になれというから2年間GHQにいっていた≫

「向うの人は出来ると思ったんだけど出来なかったからちょっととか言われるとトイレとか行ったり化粧室に行ったりして」

≪実際には通訳というのは難しいんだよ。隠れてるのが無難じゃない。だから”丹波さん~丹波さん~”といわれても返事しなきゃいいんだから。隠れているとはオーバーだからトイレというのは自然的な要求じゃない長引いたということは隠れたと一緒かもしれないが言い訳になるね≫

「そういう風にして人生を渡ってこられたんですがお誕生日は」

≪7月12日≫

「そうすると80」

≪うん≫「ちょっとコマーシャルを」

~CM~

「話が違うんですが丹波さんの本名は正三郎とおっしゃる。しかし哲郎という名前が自分につけられている、映画に出ているということを3ヶ月間ご存じなかった(笑)」

≪んーしらなかったねえ。今では正三郎というと他人みたいだ。なんかパスポートやなんかに正三郎と書かなきゃいけないときはぎこちないね。座りなおして、ペンを持ち直さないと正三郎と書きにくい。やっぱ哲郎の方が長いから≫

「新東宝におはいりになって殺人容疑者の役のときに演技部長がおつけになった」

≪僕に相談なしに付けたのを3ヵ月後に知ったんだね。≫

「ポスターなんかに出てたのに気にしなかったんですか」

≪何もしてなかったから≫

「ポスターがなかった」

≪1本4万円の3本契約で入ってるから月割りにすると1月1万円になる。1万円を受け取りに行く。”哲郎さん、哲郎さん”って呼ぶけど当然僕とは思わない。最後に一人だけ残っちゃう。出てきてねえ哲郎ってのは気味じゃないかっていってくる。違うよ俺は正三郎って言うんだよっていうと引っ込んで哲郎だよと。それでわかったんだよ≫

「いろいろな話をしますけどお家に泥棒が入ったんだけど気が付かないぐらいに人がいたんですって。奥様がいたとき」

≪年中いるとこなんだよ。お客が自分のコップを覚えているよ。≫

「犬も6匹いたんですって」

≪一番最高は24回噛んだっていうやつがいたね≫

「お客さんを」

≪噛んだって言うけどそうかいって言って取り合わないんだよ≫

「どうして泥棒に飛び掛らないんですか」

≪もっと前の話だ≫

「犬はいなかったんですか」

≪それで犬をかいはじめたんだ≫

「ドアなんかも開けっ放しだったんですって」≪そうだね開けっ放しだったんだね≫

「誰かわからないうちにすっと上がっていって」

≪女房が俺に内緒で1週間前に買った時計を持っていった≫

「それは高い時計で」

≪150,60万くらいの時計でそれ1つ≫

「丹波さんは女性の美については独特の考えをお持ちなんですがミスユニバースの審査員を22年間もおやりになった」

≪22年間やった理由はねえ僕は審査が終わった後電話をかけるということを絶対やらないんだ。不精なんだ。女性を好きで尊敬してますけどねえものぐさなんだ。それが22年間続いた最大の理由だと聞いてなんだと≫

「電話番号を聞いたりしない」≪しない≫

「美というのはこういうのだと高い点をおいれになるそうですけどヒップが横を向いたときに15センチぐらい出ているのが良いんですって」

≪そうでなければまず入らない。ごく短い間にもって25人に減らすの。顔なんかはみていない≫

「丹波さんは見ていないだけで」

≪いやいや顔はいいのは当たり前なんだから後は体系、細かいところ。≫

「それと丹波さんは太ももが太くないと駄目」

≪丹波さんはじゃなくて男性みんなはほとんどそう。審査員は男性が7人、女性が3にんぐらいの割合なんだ。当時は。だから女性が女性を入れるところは男性から見たら嫌なところなんだ。だから女性はでっちりというのが嫌がっている男性のほうはでっちりじゃなきゃ嫌なんだ。≫

「女性がいいと思っても男性がいや。女性はむっちりしていてももをつけたら向うが見えないくらいじゃないといや」

≪簡単に言おうか3点細っていうんだ。のど、ウエスト、足首が細くてあとは太目がいい。≫

「じゃあのどが細くて、ウエストが細くて、足首が細ければ後はむっちりしたほうがいい」

≪太いほうがいい≫

「めんどくさいめんどくさいといっている丹波さんなんだけどこんどかたくり家の幸福という映画に出演する。なんだってみんな歌うのね。丹波さんも歌ってる。」

≪歌にはなってないけどね。合いの手みたいなもの≫

「これは2月23日から公開されるかたくり家の幸福という映画です。じゃあまた」

≪とにかくあの・・・≫

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