2002年2月14日
黒柳「まずハープは自分のもの?」
竹松≪ええそうです≫
「楽器を運ぶときは運送屋さんのトラックに一緒に乗っていくんですって会場まで」
≪ええ≫
「それから調律」
≪そうですね全部自分で≫
「ピアノだと調律師の方がいますよね弦は何本」
≪弦は47本あります≫
「多いですね」
≪すごくデリケートな楽器なんですね梅雨の時期やなんかで湿気が多い時期になりますとすぐに音が狂ってしまったり良く切れるんですね弦が≫
「ええ!演奏中きれたことあります」
≪ありますね≫
「1本切れたらどうするの」
≪切れた時点でそんなに使わない下の方の弦であれば引ききってしまうこともあります≫
「足もペダルも音程が作れるんでしょ」
≪全部で7本ペダルがあって≫
「切れちゃったときは足で調節しながら演奏することも可能」
≪そういうことも出来ますね≫
「運ぶときは何が多いんですかトラック」
≪ハイエースぐらいの楽器で後ろの席を倒してしまうとハープは乗っかるので≫
「トラックじゃなくてもいい」
≪ハープだけでしたら≫
「でもこのごろ室内が冷房暖房してあるからずいぶん大変ですよね」
≪実際にステージの温度と楽屋の温度が違うとすぐに狂ってしまうので≫
「でもハーブの方でお客様の前で調律している人はいませんね。そうすると一か八かやっちゃうわけ」
≪そうですねちょっと狂ってるなと思ったら曲が終わってから直したりとか≫
「調律するものをおいとくわけ」
≪ハンマーがあるんでそれがあれば調律できるんで。≫
「優雅な楽器と思うけど体力が言ってハンマーですよ。本当はいつもミニスカートをはいてらっしゃるお嬢さんなんですけどすごいんですって足が。で今日は長いスカートのものをはいてくださったんですけど。弦の材質は何が多いんですか」
≪そうですね下のほうの低い音はスチールなんですけど羊の腸ガット弦≫
「重さは」
≪45キロぐらい≫
「よっかからせるんですかね」
≪そうですね肩に。ですから肩がこるんですよ。練習してると両方こってくるんですうけど右の肩にもたれかけさせているので負担も大きいですね≫
「学校の医学の勉強と両立させようと思ってるんでしょう」
≪そうですねどちらがというより私にとっては同じぐらい大切なものなので≫
「足をこうやってると指揮者の井上道義さんは何かおしゃったんですって」
≪岩城さんが・・・ハーピストは頭がおかしいと。本当に両手両足ですからどこが欠けても駄目ですから≫
「あれなんですって子供用のハープはないんですって」
≪あの子どこが引ける大きさのアイリッシュハープというのはあるんですね。わたしはこのグランドハープを9歳から始めたんですけどアイリッシュハープの音は私がやりたい音ではなかったので≫
~CM~
「あなたはいつからこれをやってごらんになった」
≪そうですね私がアメリカに2年ほど住んでた時期があって≫
「お父様の仕事で」
≪4歳から6歳の2年間をアメリカで過ごしたんですけどそのときにハープの音を聞いたんですね≫
「やってみたいなと」
≪ええ。≫
「で日本に帰ってきて9歳まで待って小さいと足が届かないので9歳まで待ってグランドハープを始めた。」
≪そうですね3歳までずっとピアノをやってまして≫
「先生はヨセフ・モルナール先生で。有名ですよね日本で習われる方は大体モルナール先生に習いますよね。お元気ですか」
≪お元気です≫
「ずいぶん長く日本にいらっしゃいますよね。日本語も」
≪ずいぶん達者でらっしゃいます≫
「コンサートをされるんでしょ」
≪はい3月3日に東フィルさんとさっき弾いた曲をやらさせていただきます≫
「東フィルと私副理事をさせていただいているのでよろしく。そうすると外科医の勉強もされているのでメスなんかで手なんか切っちゃったりしたら大変ですよね」
≪そうですね気をつけないと≫
「ご家族でお医者様が多いと医学の勉強だけでも大変なのにハープと両方でとおっしゃいません」
≪家の者はそんなに言いませんけどねえ≫
「でも両方とも好き?」
≪好きですね≫
「さっき井上道義さんがアヒルみたいだと言ったのは間違いないそうです。普通は白鳥と言われてるんですって」
≪そうです。水面下で足をばたばたさせていると言うところから≫
「井上道義さんは面白い方なのでアヒルみたいとおっしゃったそうですけど。あなたの先生のモルナールさんは男性ですけどハーピストって女の人が多いですね」
≪そうですね元々はハープというのは男性の楽器なんですけど≫
「やっぱりそう」
≪やられているかたは女の人が多いです≫
「多いですよね。きれいな方が多いですね。重い楽器ですから自分で持ち上げると言うことは出来ないですよね」
≪できないですね。まあ男の方でしたら1人でなんとか≫
「学業のほうもがんばって」