本日の徹子の部屋ゲストは奥田瑛二さん

2002年2月15日

黒柳「あなたは大きくなるまでおねしょをしてたと」

奥田≪生まれた日から詰襟を着て中学に行く前の日まで”世界地図”書いてたんです。≫

「何か理由があったんですかね」

≪ガラス細工のような心を持ってると大人になるまで始末をつけていたんですがいまだに分からないです≫

「トイレに行ってるという気持ちはどこかにあるわけ」

≪階段を2階の部屋から下りてトイレへ15メーター歩いていってドアをあけてジャーと。良かった今日は無事におしっこをしたという気持ちになって至福感ですよねクリアしたとでもベチャと冷たくなってエーと地獄が来るんです。≫

「でもあなたのお母様は偉い方でただの一度もみんなに分かるようにはなさらないで」

≪そうですね。毎日屋根に干すんですがそういう単純作業を淡々としてくれましてしかったりいさめたりする様な事は一切なくて淡々と作業してくれました≫

「でもお母様は東に鶏のとさかの焼いたのを置けばいいと聞けば置いてくださり、・・・ずいぶんしてくださったんですよね。でも何やっても駄目だったんですね」

≪何やっても駄目。子供だから寝なきゃいいと思うんですけど寝ちゃうんですよね。寝ることは楽しみですから。≫

「でも明日から中学生だとこの詰襟を着ていくんだと思ったときに」

≪それはねえ奇跡の自立。神風が吹いたんですよ。そのとき校長先生が前に立って訓辞をしているわけですよ。で周りを見回してもしかえっておねしょをしたらどうなるだろう。もう死ぬしかないかって思うわけですよ。そういう気持ちがこうこの野郎ってしてくれて自立さしてくれて。大人の気持ちにさしてくれたんでしょうね≫

「その晩から全然なさらなくなったの」

≪今日までしてないですよ≫

「さてあなたは先ほど自分だけかとおっしゃいましたがご存知だとは思いますけど中坊公平さん。このかたは16歳までおねしょをしてらしたんですって。ずっと毎日」

≪(反り返って)ほー、上には上が≫

「こんないすばらしい方になるんですからおねしょしててもいいじゃないですか16歳ですよ。」

≪尊敬しちゃうな≫

「だから驚くことはないんじゃないですか。さて”少女”という映画をお作りになったらまあ大変な賞をもらいになって主演もされてるんですけどちょっとコマーシャル」

~CM~

「モスクワで開かれた映画祭で主演の女優さんが小沢まゆさんというんですけど15歳」

≪の役ですね≫

「この方は俳優じゃないんですね」

≪ええ素人の≫

「ベネチア映画祭、モントリオール映画祭のこれからの正式出品作品になるという。とくにベネチアでは批評家たちの投票では1位だった。すごいですよねこれはあなたも主演されてるのね。」

≪まあそういう行為もありますけどそこから見える愛って言うのが際立たせたかったというか≫

「そういうものを描きたかった。これからもいろいろなところにいくと思うんですけどでもこれ作るのに私財なげうってすごかったんですって」

≪いやあーどうしても200年の年に撮りたかったんですよ。理由があって本当は40歳のときに監督をしたかったんですよでも監督になる勇気がなくてで10年間監督業というものを勉強してたんですね。で50に監督をやるぞと決めてたものですから。1950年生まれ、昭和25年生まれですね全部区切りで区切れるんですよ≫

「ずいぶん偶然ですね」

≪200年で50ですねだから51では駄目だったんですよ。5年10年と区切った人生を生きてきたものですから50で監督にならなければ生涯ならないと≫

「ずいぶん切りのいいときにお生まれになったんですね」

≪そうですね≫

「だけど私財を投げ打つし」

≪最初はそういうつもりはなかったんですけどある所にいきまして町金とかそういうところじゃなくてちゃんとしたところにいきまして上さんの紹介だったんですけど説明してわかりましたと、で手配をしてもらって映画の仕上げまで出来るお金を貸してもらってでいずれ公開されてDVDやビデオになったらお支払いしますとで今に続いてるんですけど≫

「さっきも行ったようにいろいろなところの映画祭で評価されれば戻って来るでしょうしでこれが泣けてくるのがお嬢さん2人がお金を出したんですって」

≪お年玉をやるぞというわけですよすると映画で大変だから今年はいいとか言うわけですよ”バカ野郎お年玉ぐらいやるから”と半分でいいからと返すわけですよそこまで言うものですから悪いねとか言って半分返してもらいましたけどねえ≫

「今ちょうど長女の桃子ちゃんはロンドンに勉強にいってるんですって」

≪ロンドンで絵の勉強をしてます≫

「あなたお若いから街歩いてると若いこと歩いてると思われるでしょうね」

≪こういうことがありましてね日本に帰ってきたときに夜ご飯を食べに行きましてじゃあ歩いて帰ろうということになりまして歩いて帰ったんです。長女の桃子が久々ですから僕の腕を組んでくるわけですよねでこう歩いてると後ろに上さんとさくらが歩いてるんですけど後ろから”ねえ離れなさい”というんですね。”なんで”というと”絶対駄目。見てると中年のおっさんと若い子がデートをしてるようにしか見えないから離れなさい。誰かに写真を撮られたら大変だから”と。こっちは面白がって歩いてるんですけど女房が”いいかげんにしなさい”っていってみんなで歩こうということになったんですけど。≫

「ああそうなの本当にいい家族ですね。(写真を見て)娘さんもずいぶん背が高いのね」

≪そうですねそろそろ上さんを追い越して≫

「まあ一緒に歩いてたらね」

≪そうですねもう完全に恋愛の対象ですね≫

「いざとなったらいや娘ですと言えばいいのに後ろから怒ってるのね」

≪やいてんのかな≫

「そうよ、そうよ。そういうのってねえご家族でいい家族でちょっとコマーシャル」

~CM~

「ご家族からお父さんにお手紙を書いてもらってます。まず桃ちゃん長女です。”父様、愛は不滅だ”いいですか。

お父様。お父さんに言いたいこと伝えたいことは本当に多くありすぎて一言ではいえません。ガミガミはいつも言えるけどね。とにかくどれだけ父を愛し尊敬しているかはいえません。ベニスでは泣いてしまって言葉にならなかったけど気持ちが伝わっていいです。お父さんへの感謝は私の第6感をいつも刺激してくれていろいろなことにいつも目覚ましてくれることです。”少女”は本当にいろいろなことを教えてくれました世界中の映画祭に行って世界中のさまざまな人種の人たちに会ったこの経験は宝です。お父さんを裏切らないような人生を送ります。お父さんの作った”少女”は本当にいろいろなことを私に教えてくれました。一生宇宙人のお父さんをサポートしたいと思ってるよん。これからも喜怒哀楽の激しい家族でいよう。もう少し大人になってね。それから母への和様への感謝を忘れるなー

その次はさくらちゃんです。

俳優のお父さんを持てるっていうのはどんな感じなのって時々聞かれる。私は別に自慢でもないしいやでもない。家ではただの親父だしお父さんだからどんな感じと言われてもただのお父さんただくせはあるけどこの年頃の女子高生はよくお父さんはきもいという私はそう思わないし思おうとしても思わない。何でかなと思ったけど私はうまれた頃から父がどんな風に仕事をしてきたか見てきたし人よりも見る機会が多かったからだと思う。父は誰よりも尊敬できるそしてはじめて監督した父を見て尊敬できるようになった。でもそんな尊敬できる父を作り上げたのは私たち女4人と言うことを忘れるなよおやじ。

4人て言うのは安藤かずさんのお母様のことですか」

≪そうです≫

「うれしいですか。お嬢さんがこんな尊敬できるって」

≪はい(ポツリと)≫「じゃあ奥様」

≪ハー(ため息)≫

「がんこ、わがまま、自分勝手な亭主関白照れ屋のツッパリ亭主との結婚生活はジェットコースター降りたくたって途中で降りることは出来やしないスリリングな急降下も面白がるようにはなったけど1年の364日は日本一不幸な妻で残りの一日は世界で一番幸せな感動に包まれる。だって本当のターキーはいつまでも夢を追い続けることができる純粋で正直でやさしい強いとってもいいやつなんだもん。奥田瑛二さん刺激的な人生をありがとう。でもねえ私は鉄でも鉛でもありません。ぶっこまれるまえに少しは楽させて頂戴。おばあちゃまをおんぶしてくれるあなたの姿に心から感謝

ということです。これはかずさんのお母様をあなたがおんぶして」

≪(涙)ああ、3連発はきついね(涙を拭く)。あのを足腰が弱ってきてますのでそれでおんぶしたり抱えてベットに寝かしたり。あるとき思ったんですね婿ですから知らん振りして好きなんだけどそうしているのも愛情かなと思ったんですよ。知らん振りして僕は20何年お世話になっているのに相手が女性だとかそういうことは関係なしにこう不自由であればサポートして愛情を素直に出してみたらいいんじゃないかと言うことで自分がやさしくなれたんですね。やっぱりやさしさって根に思ってっても伝わらないなと≫

「表現しないとね」

≪今回は女房のお母さんが年取ってそういう意味で出来る限りやさしく、親切に触れ合おうということだと思うんですけどねえ≫

~CM~

「泣かそうと思っての3連発ではないんですけどいろんなことがよみがえったんですって」

≪そうですね映画の現場にも長女、次女が製作という一番下の現場で働いてましたしね。お弁当配ったり、長女は美術部のペンキ塗りもしてましたしね。上さんは炊き出しにも来たり金銭的にも面倒かけましたし映画祭の喜びとか天国と地獄を一緒に味わった同胞みたいなとこもありますし≫

「すべてをなぎ倒してもどんどん行くタイプなんでなぎ倒された家族はどうなんだろうって思っちゃったんですって」

≪よくぞなぎ倒されたあとに”どこ行くの。待って”っていうことですよね。もういっちゃったどうでもいいやって思ってない家族をよぎりますから≫

「かずさんっていう人が娘たちにねあんな風だけど仕事をするときはこうなんだ、そしてなんてすばらしいお父様なんだって教えてくださったことがあると思うんですね」

≪そうですね。まあいろいろな間違いも犯してきましたけどよくぞ子供が成長期に父のことをマイナスにしゃべらないで僕の性格を分析して教えたって言うんですかね≫

「でも本当にいろいろありがとうございました」

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