本日の徹子の部屋ゲストは渡部篤朗さん

2002年3月7日

黒柳「このごろは所ジョージさんと仲良くして」

渡部≪遊びに行ったりお互いの家に行ったりして。≫

「暖炉があるんですって」

≪僕の家にも所さんの家にも暖炉がありまして薪って売ってるんですね10本1束で500円とか700円ですよ。2人で木を切りに行こうとか言って知り合いの家のじゃまになった木とかを切りに行くんですよ2人で≫

「あの方は連絡もなしにいきなり来たりするんですって」

≪なんかいいみたいですよ。以前ね来てくれたときは僕は家にいなかったんですよでコーヒーだけ飲んで帰ったみたいなんですけど≫

「奥様かか誰かいらしたの」

≪はい。で「電話して来てよ」って言ったんですけどいないならいないでいいみたいで居たらいたでいいみたいで≫

「あれだけ忙しくテレビに出てらっしゃるじゃないそう思えるのがね」

≪豊かでしょ≫

「そうですね。所ジョージさんて面白いなあ~のんびりしたところがあなたと合うのかな」

≪そうですねお仕事の話もしませんしごく普通の話を≫

「どなたもいらっしゃらない時に来たらしくて玄関に薪が置いてあったんですって?」

≪いやあそれはないかな≫

「いずれにしても無駄足だってお思いにならない方なのね。あなたも去年の大河ドラマは大変だったでしょ」

※:NHKの大河ドラマ「北条時宗」に出演/北条時宗の兄で北条時輔役で出演

≪やっているときは大変だとか思わないんですよ大変だから。クリアすることしか考えないんですよ。聞かれますよね大変でしょってでもさほど周りから見るほど本人はそうでもないんですけど≫

「かわいそうな役でしたよね弟の時宗の下につく役で1回火矢がささって死んだんだってことになったけど実は死んでなくてあれから中国に渡ったりいろいろなすったでしょ。中国にもロケに」

≪行きました。ムシャクというところに上海から車で3時間ぐらいのところにあるんですけどタイコクっていう湖に隣接したところにすごく大きな撮影所があるんですねそこでいろんな時代の中国が撮影できるんですけど≫

「中国語も大変でしょ?現在の中国語じゃなくて昔の中国語?」

≪それはわかんないんですけど自分のニュアンス時輔のニュアンスでやりたいって話したんです。台本っていうかニュアンスを大事にして。それで一回目の台本がくるじゃないですか覚えるんですけど台本が遅れたりするんですよするとそれだけ勉強する時間が短くなるじゃないですかでもやらなければいけないじゃないですかその苦労はスタッフには見えないですよね≫

「もちろん」

≪なんだできんじゃんって思われるんですよ≫

黒柳「もっと増やしてもいいなって思われる。でもあの中で血の涙が出そうなときが何回もあったじゃない」

渡部≪大変なところってハートだと思うんですよ。何百年前の話をするわけじゃないですかそうすると簡単にはしゃべれないと思うんですよ。テクニックを使ってとか出来ないんですよ皆さんそうだと思うんですけど気持ちを高めていって≫

「大変だろうって思ってました。その後あなたは5ヶ月間お休みをお取になって」

※:大河ドラマの撮影終了後に5ヶ月間の休みを取る

≪おとといまで休みを取ってました。あれですよちょっと取材をやったりはしましたけど≫

「自分でお決めになったから出来たんでしょうけどあなたぐらい忙しい方が。そのとき平行して映画「大河の一滴」もやってらした」

≪それは少し前なんですけど≫

「私は休んでるあいだに海外にいってらしたのかと思ったらどこにも行かずに家に居たんですって」

≪ずっと家に居ましたね≫

「寝てんでもない」

≪寝てますよすごく(笑)。寝て起きて子供と一緒に学校に行って帰ってきてまた寝て本当に何もしてませんでした。いつも何かしようと思うんですけど来週から使用とおもってそう思うとやってないんですね。≫

「あれそうなんですよね1回そう思うと人間てのは休みの日にあれもしようこれもしようと思うけど全てのことが出来てないなっていうこともありますよね」

≪最後のほうはいいやっておもって≫

「でも子供は喜んだでしょお父さんがこんなに長く家に居て?」

≪やだったんじゃないですかずっと家に居るから。仕事はないのかって(笑)≫

「もうずいぶん大きくなった。いくつといくつ?」

≪上が7歳、下が3歳で2人とも男の子ですけど≫

「5ヶ月いたら成長が見られるじゃない」

≪でも彼らたちはスキー教室に行ったりして≫

「お出かけしてるの。まあ休めるというのはよかったですね。ご存知のように奥様は村上里佳子さんで休むときはリカコさんに休もうと思うとか報告はしたりするの?」

≪まあ普通にその辺は≫

「いいじゃないってなって」

≪気にしてないみたいですねその辺は≫

「ここにリカコさんが来たときもおっしゃってましたけどドラマで共演したときもパッと見たときに”誰だろう”って思ったって。で結婚なすってリカコさんの夫ですって言われるんでいつかそうじゃないのがいいと思ってたら今は渡部篤朗さんの奥さんですって言われるのが(リカコさんは)うれしいって」

≪一度も気にしたことはなかったんですが言われがちだったですね。もちろん彼女の方が先に出てましたから。なんかそういうことって普通であんましお互い気にしてないんですよ普通の生活の方がながいじゃないですかなるべく普通の価値観で。僕は気にしてなかったけど周りが言うじゃないですか≫

「ご自分で休もうと思ったら休むって性格ははっきりしてる方?」

≪あんまり気にしてないですね本当にたまたまですよねこれはね。何か興味がある興味があるほうがいいじゃないですか。でたまたま無くて(興味に思うことが)初めてだったんですよ≫

「なかなかね」

≪でも常に反省でしたね。あまり自分の作品も見ないじゃないですかでもどうだったかなって見るじゃないですか、で見ると反省だらけですね≫

※:ノーベル文学賞受賞者の大江健三郎さんの作品”静かな生活”を故・伊丹監督が映画化

黒柳「今ふと思い出したんですけど大江健三郎さんの”静かな生活”であなたは大江光(息子さん)の役をおやりになられましたね。それで監督の伊丹十三さんがあなたのことすごくほめてたって話ししたっけ?」

渡部≪ええ≫

「すごく感受性がよくてすごくいい俳優だと思ったって。あれが大きな役の最初かしら?」

≪ええ”琉球の風(NHK大河ドラマ)”とか≫

「ああそうでしたね」

≪僕にとってはあの映画はいい経験でしたね≫

「いい映画でしたね。もし今の活躍を見てたら僕間違ってなかったねえって言うんじゃないかな。で5ヶ月お休みになって最初にやられた仕事がとってもいい仕事だったんですって朗読の仕事で」

≪そうですこの”リトルターン”っていう五木寛之先生がお訳しになった本なんですけど≫

「リトルターンって何?」

※:ターンはアジサシという種類の鳥。子供の鳥だから小アジサシ

≪主人公がアジサシっていう鳥ですよね≫

「小アジサシ。五木さんてかもめのジョナサンをお訳しになったのねそれ以来かしら」

≪あれ以来ですか(スタッフに聞く)。あれ以来です≫

「それの朗読の仕事をされて」

≪朗読ってラジオドラマとかあるじゃないですか。2回ほどやったんですけど一番難しいなって思うんですよ。声だけで表現していくじゃないですかすごくやりたいことなんですよ。でもなかなか依頼が無くてこの本は五木先生の方から僕でっていうことで≫

「本の中で挿絵があるんですけどいわさきちひろさんの絵にそっくりなところがあるの私いわさきちひろ美術館の館長をしてますから。キッキと書き込まれてないところがあってイメージが広がるだろうなって」

≪そうなんですよ読んでて絵があって文が一行だけだったりして僕がこの本によってナビゲートされているような感じで。とても気持ちが楽になりましたねこの本を読んで≫

※:スタッフは「葉っぱのフレディ」を朗読された森繁さんと同じ位の時間で完成するだろうと思ってたら

「ああそう。葉っぱのフレディをやったスタッフなんで森繁さんがあの年なんですから大体それぐらいの時間でいいだろうって踏んだのが間違いの元で」

≪僕はかつぜつも悪いし、そんな表現も豊かではないので何日間もかかるかなと思ってたんですよでも3時間ぐらいで切り上げようとしたんですね。びっくりしましたねそれでも7時間ぐらいはかかりましたね≫

「葉っぱのフレディよりは字が一杯ありますからね。」

≪朗読は5月の11日にavexからCDとして発売されます。≫

黒柳「この本も五木さんだし映画「大河の一滴」も五木さん、あなたが初めてオーデションに合格したのも五木さんの」

渡部≪”青春の門”。その後にレッスンという映画をやりまして大河の一滴で4作目ですよね。≫

「ロシアにもロケに」

≪ええ大河の一滴でロシアにもロケに行ってきましたね。去年の1月ぐらいですか≫

「新宿生まれの新宿育ち。すごい一杯人いますよね」

≪帰ってないですからね僕。もう家の両親も新宿から出てますから。もう変わってますね≫

「生まれて育った町という感じは無いですか?」

≪そうですね≫

※:渡部さんの子供時代と現在では新宿の街が大きく変わったことで生まれ育った町という感じが無くなった

「あなたはオーデションを受けて受けて俳優におなりになったんですね。学校に行ったりとかしないで劇団とかじゃなくて」

≪でも初めはアルバイト感覚ですよねエキストラとか。俳優志望というかなれればいいなっていうのはありましたけどなりたくてなれないじゃないですか≫

「そりゃそうです」

≪だからどっちかと言うとアルバイトの方が比重が大きかったですね≫

※:役者のエキストラの仕事を面白いアルバイトという風に渡部さんはとらえていた

「面白いアルバイトっていうのはありました」

≪うん、そうですね≫

「さっきの”リトルターン”の作者ですけどブルックニューマンという方でした。五木さんの訳もいいんだと思うけど「本当の友情は時間をかけて作るものだ」とか」

≪おそわりましたねこれ読んで。純粋にたくさんあったなあいいなと思うことが≫

「それからテレビに出るのが最初の仕事なのこれが」

≪そうですね≫

「ハハハハハハハ笑っちゃう。前に出ていただいたときにトークにでるのが初めてなんですっておっしゃって今日でトーク2度目なんですって」

≪番組の宣伝でちょぼっとというのはあるじゃないですか≫

「純粋トークというのは?」

≪ないです(笑)≫

「テレビでトークが嫌だなって言うのは何で?」

≪話すこと無いんですね(笑)≫

「バラエティみたいな仕事でやってみてくださいって言われたら」

≪無理ですね。勉強が必要なんじゃないですかね。台本が無いと何も出来ないです≫

「よく休みましたからこれからは」

≪また休みたいですけど(笑)≫

「また休んだら出てくださいね。あなた野菜が嫌いなんですってダメじゃない。子供の前でも言うの?」

≪言っちゃいますね≫

「子供は食べる?」

≪食べないです≫

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