本日の徹子の部屋ゲストはぼんちおさむさん

2002年8月28日

黒柳「ぼんちおさむさんです。よくいらしてくださいました。”おさむちゃんで~す”って」

ぼんち≪本当はもっと激しくやるんですけどもちょっと抑えて。おさむちゃんで~すってやる前にちょっと時間がかかるんですよ。≫

「ちょっとどんな風に?やってみてくださいよ」

≪オオオオ・・・・・。マイナス30度でも体があったまってしまうぐらい。それをやらないと逆に照れくさいんですよ。それをやってしまうとあとでどんな馬鹿をやっても結構楽なんです。≫

「なるほど。全力でやってらっしゃっても恥ずかしいところがのこてらっしゃるそうですけども。とにかく漫才ブームの時は大変でしたしそのあとベストテンにも何回もきてくださいました。あれそうなんですよ川崎さんという題ではないんですよね」

≪歌に入る前の部分で”ジャンジャンジャンそうなんですよ実はそうなんですよジャンジャンジャンそうなんですよ”って入っていくんです。≫

「それでA地点からB地点までという歌がたいへんヒットしましてヤマモトコウイチさんがそうなんですよ川崎さんっていう事件を」

≪なにか恐い事件とかを扱っていてぼくが「そうなんですよ川崎さん実はですね」って山本さんの真似をするものですから何か真面目な事件を取り扱っているのに見てるお客さんは笑ってしまうというね。≫

「山本さんが今度やった時にね。この局のアフタヌーンショーで」

≪なんかお客さんから(山本さんが)ふざけてるやないかと、山本さんはちゃんとやってるんですけども僕のイメージがついてしまって申し訳ない。≫

「そういう時代がありましてその時は漫才のコンビの方と里見マサトさんと」

≪ザボンチでやってまして。ハイ≫

「”はぐれ刑事純情派”でご活躍なんですけども、なんといっても愛妻家で有名で1日20回ぐらい奥様に電話するって本当?」

≪20回はしない。するときもあるんですけども最低3回です。今日は5回してますけども≫

「これまでの間に」

≪朝起きて。でもあまり早くに電話すると嫁さんが低血圧なんで早起きできないんで12時すぎてから≫

「東京でお仕事が多いので」

≪はい。それから新婚当時からかける癖がついていたんでかけないと自分が気持ち悪いんですよ。≫

※家族写真登場

「綺麗な奥さんですね」

≪嫁さんと息子と娘とそれと犬。≫

「したが息子さんと娘さんで」

≪ユウイチロウとマミといいます。≫

「こうなってくると誰が誰だかわからないんですって。ずいぶん若い奥様なんですよね」

≪僕より7つしたなんですけども≫

「なんかディスコでお会いになったんですって」

≪ディスコで。これ(この家族写真)は息子の成人式の時の≫

「息子さんの成人式の時の。」

≪袴を着て。家の家紋も入ってますしね。≫

「お嬢様はもうちょっと小さいんですよね」

≪現在は19ですけどね≫

「じゃあもう大きい。犬が居て綺麗な奥様が居てそれはもう毎日電話をかけるのも分かります。(電話をかけるのは)どうしてるとかそういうこと」

≪僕ねえ無茶苦茶しょうもないことで電話するんですよ。いつも同じこと電話してるんですね。「ああ僕やけど用事ないけどカギ大丈夫かな。犬大丈夫。子供出掛けたかな。ああもうええは。はい」ってパチときるんですよ。≫

「そういうこまごました事をちゃんと」

≪嫁さんはねいつも言うてることが一緒やからね僕が言う前に「ハイハイハイ大丈夫」って言うて切ろうとするんですと。僕はカーときて大丈夫やない言うてることちゃんと聞いとけよって「ガスちゃんとしたか」ってまた同じこと聞いて怒られてるんですよ≫

「でもきっちゃうのが寂しくなるんで同時に切ろうとしてらっしゃるんですって?」

≪そうなんです。僕は自分では意識してないですけども家族との電話の時には必ずパチっといってから切るんですよ。今は携帯ですけども昔の電話は置いたらパチっと音がしますよね。受話器を置いたよパチ、パチっとしてからパチっと切るんですよ≫

「なるほど仲がいい。奥様にもおかけになるそうですけども今は娘さんにもおかけになるそうですけども。」

≪娘にもかけますけども娘にはメールですね。息子は電話でしゃべりますけどね≫

「そういうお父様でいらっしゃるんですけども、尊敬されてると思うんですけども。それにしても漫才ブームの時忙しくて大変だったそうですけども吉本興業でいらっしゃるんですけども吉本の方針としてやりかたとしてタレントさんがどっかへ行く時に片道しか切符をくれないって本当なんですか?」

≪あのそうです≫

「帰り道はどうするですか?」

≪帰りは向うでマネージャーにもらってくれとか、自分で勝手に行って勝手に帰ってくるというパターンも多いですけどね。ベストテンの時ですよ、僕ら横浜かどこかの中継で出る予定やったんですよ。その新幹線にのってるんですよ。ほんで係りの人がぼくらが横浜に着く前に車両へ来るわけですよ。そのグリーン車のところに僕らが乗ってる予定やったんですよ。でもグリーン車のところに行ったら僕らが居ないんですよ。「わ!!どないした、どないした」ってパニックに乗ってぼんちが乗ってないって。いや僕ら乗ってたんですよ。グリーン車いただいたチケットがあったんですけども吉本解約して自由席にしたんですよ。≫

「だれが自由席にしたの?」

≪吉本(会社)が≫

「ああベストテンの方はグリーン車のキップをお渡ししてるのに」

≪僕らが実際に乗ってるのは自由席なんですよ。でも僕らはそれで当たり前と思ってますから、乗っていていいと思ってますから。ディレクターはグリーンのところで8号車9号車10号車を探しているわけですよ。「いない、いない、いない」って。でも僕らはいてるんですよ。もらったチケットを吉本がピンはねして。≫

「あなた方がやってるんじゃなくて吉本がピンはねしたんですか?」

≪そうです。そうですもう。≫

「しっかりしてますねえ。でもスケジュールの取り方がすごくてなんかどっかからどっかへ移動する時に大変なことがあったって」

≪九州もありますし山梨もありますし、いわゆるダブルブッキングで≫

「はやりのダブルブッキングで」

≪静岡と山梨でお昼同じ13時で山梨の方は漫才大会で漫才が7組ぐらいで出るやつがあるんですよ。こっちの御前崎の方はザ・ボンチショーでディナーショーみたいなのがあったんですよ。それが同じ13時スタートだったんですよ。これはダブルブッキングやから無理やというたんですけどももう仕事受けてるもんやからこっちの担当こっちの担当同時に吉本興業の担当が仕事受けてるもんやからどっちも行かないといけないんですよ。でもこれは無理なんですよ。車で行っても無理なんで、漫才大会の方は13時から始まって3時ぐらいの終るんですよ。僕らはトリですから2時40分ぐらいに出ればいいんですけどもそこを13時始まりのやつを12時55分ぐらいに舞台に上がって向うの主催者にわからんように≫

「トリをやる人が1番最初に出ちゃってる。しかも始める前にでちゃってる。」

≪そこで15分か20分ぐらいやってマネージャーが早くしなさい早くしなさいって衣装のままでどこにいくのかなっと思ったらその近くにグラウンドがあるんですよ。グラウンドにヘリコプターが止まっていて何するのかなと思ったら「乗れ!!乗れ!!乗れ!!」っていうんですよ。それに乗って今度は車では御前崎には間に合わないですから3時間ぐらいかかりますから、ヘリコプターで30分後に御前崎に着いてそこでディナーショーをやったんですよ。でもそこも40分近く遅れてるんですよ。サブローシロー君というのが僕らがくるまでつないでくれていてそこが終って、今度は1日2回ですから甲府の方でまたあるんですよ。≫

「え!!1日2回だからまた甲府に戻る」

≪でヘリコプターで戻ろうと思ったんですが天候も悪くて帰ろうとおもた時点が3時過ぎで空も真っ暗やったんですよ。その静岡のタイモトが操縦士に絶対静岡に帰ってこいよと言うてると思うんですよ。その操縦士もびびりながら、ヘルコプターに乗って山越えしようと思ったんですよ。パッと越えた瞬間真っ暗なんですよ。大丈夫かなと思った瞬間操縦士の人が首をかしげて「どうします?」って言ったんですよ(笑)。「どうしますってちゃんといってください。レーダー見た大丈夫でしょ」って言ったら「いやこれはレーダー付いてないんですよ。普段農薬まいてるやつなんで」って。ええ!!このまま降ろしてくださいって≫

「(笑)。」

≪でその御前崎の方は2回やって。その御前崎の方の係りの人は大喜びですよね。2回目が時間通り始まって。さあそれで僕らは終わりやとおもたんですよ甲府には帰らなくていいとおもたんですよ。御前崎の方が終った時点で6時半近くなってますから甲府は5時から始まってますから土台無理なんですけども。これで東京の事務所に帰れるわと思ったら吉本興業がおまえら悪いけども甲府のほうの会館まで行ってくれ。行ってくれってなんですか?車で行くから3時間で行くから。車で行くってお客さんおりませんよって。じつはお客さんが待ってるって言うわけですよ≫

「え!。そんな遅くになっても」

≪で僕らはお客さんに申し訳ないからタクシーに乗った。甲府の会館に着いたときは10時すぎてるんですよ。そこで200人・・・300人ちかい方が待ってはったんですよ。ほんで僕らが出てどうもすいません。これは吉本興業のダブルブッキングですって言うたらいいですけどもそれはいえないわけですよ。お客さんの中にはなんやっておもてる人もおるんやろうけどもそこ別のマネージャーがでてきて「ええここでは20分しか漫才大会しない予定やったんですが今日はザ・ボンチショー1時間半にわたって別の日にお送りします」って。勝手に決めんなちゅうね≫

「たいへんですねそのスケジュールは」

≪そういうのが頻繁にあって無茶な会社です。1番すごかったのは・・・もうちょっとしゃべってもいいですか?≫

「もちろんいいですよ」

≪東京から羽田に着いたときにお正月番組やったんです。お正月番組やから深夜から始まりましてそのテレビ局に行ってとりますよね。で大阪から羽田に着いて降りたんですよ。そしたらテレビ局の人が迎えにきてるんですよ。ああTBSの人か、ああテレビ朝日の人か。TBSの人のところに行こうと思ったらテレ朝の人も来るんですよ。テレ朝の人が引っ張るんですよ。両方で引っ張られてるんですよ(テレ朝の担当者とTBSの担当者に両方から引っ張られる)。でフジテレビの人も来てるんですよ。テレビ東京の人も来てる。民放全部きてるんですよ。ですからダブル・・トリプルこれなんていうんですか5つぐらいあるんですよ。もう各局のディレクターが羽田に迎えに来ているんですよ。「うちや、うちや」ていうんですけども僕らは人間やからどうしようもないんですよ。どないするんかと思ったら吉本の事務所がありますからそこで話し合いしましょう。それでどこにくか考えましょう。でも考えたらね吉本興業全部からお金もうてるわけですよ。これ集まってくださいって平気で言うてるんですよ。分からないのは僕らだけですよ。で吉本の赤坂の事務所に着いたんです。で僕らが1番最初に着いたんですけども。でも各テレビ局はそこら辺に自分たちの車を待たせているわけ何ですけども早い車もあるし遅い車もある。ところがたまたまTBSのディレクターが、ディレクターだけじゃなくてプロデューサーのほうが直接事務所が近いんですよ。ですから先に来てたんですよ。でどれから行くかいなとおもてたときに1番近いあんあたがそこにおるからTBSさんに行きましょうって言うてTBSにいったんですよ≫

「本当に早い者勝ちなんですね」

≪早い者勝ちなんですよ。であとからTBSやったらテレ朝の人が引っ張っていくんですよ。収録の中でもですよ。お正月番組って朝から晩までやってますよね。ちょっと顔出しては引っ張られて≫

「たいがい生放送でやってますからね。大変な時代で、大変な漫才ブームの時でしたからね。ああそういうスケジュールのとりかたもいまそれで問題になってる方がいらっしゃいますけどもあなた方のことを考えると(笑)」

≪そらねえ宗家なんか問題じゃないですよ。あんなもん当たり前ですよ。ぼくらがどんだけ迷惑かけたか。≫

「興行なさる方とかはいったお客様とかねえそういう方たちはずいぶん待っててくださるわけですから」

≪それだけがね来てるお客様に対して申し訳ないですよ。僕ら芸人やから。やっぱりそこで思い切りやって思いっきり帰りたいしそれを中途半端にして帰るといのは1番嫌ですね。≫

「そうでうしょねましてや早くはじめるというのはね、お客様は楽しみにしていらっしゃてるのにねもういったら始まってたということになっちゃてるでしょ。5分前からやってるんですから。」

≪ゆっくり行こうと思って時間をずらして行こうという人もいらっしゃいますのでね。≫

「それも1番最期にやる人が1番最初にやってるわけですからね。まあいろんなことありますよね。でも本当にお元気でねえエネルギーにあふれてる方だと思います。お家の愛情があなたに注がれてるのがいいんだと思いますよね。ちょっコマーシャル」

≪はい≫

黒柳「でも芸能界浮き沈みがございましてそんなにすごい時代から漫才ブームが去った後そのはぐれ刑事までの間そのはぐれ刑事が入ったからいいですけどもその間2年ぐらいあったんですって」

おさむ≪まあ33歳にぐらいの時に解散したんですけども、解散したのはいいんですけども解散した時点で収入は0になってしまうんです。≫

「吉本はくれない」

≪働いたらくれるんですけども歩合制ですから仕事しなかったら0なんですよ。漫才やってたんですけども漫才止めた時点で仕事がなくなりますから僕の相方のまさと君も僕も収入は0になるんですけどもその時にお互い子持ちやったんですよ。でも人生もう一度かけてみたいなと。漫才は漫才で置いといて違う方面でやりたいなということで僕は元々コメディアンになりたかったんではぐれ刑事出るまではいろいろリポータしたり色々して収入はガーンと≪落ちてローンも払えるのか払えないのかギリギリの生活で≫

「そこへはぐれ刑事純情派の話があったのでそれから15年ですよね」

≪今年で15年目です。≫

「それで始めは大阪弁でいいっていう話だったんですって?」

≪ぼくそれで仕事うけたんです。それで地方ロケがあってほんでいきなり僕のセリフがあって「そんなことしたらあかん」というセリフがあるんですけども、そんあことしたらあかんと犯人に言うんですけども監督が今何しゃべった?て。その言葉があかんっていわれたんですよ。標準語でって。すいません僕大阪弁でということでOK出したんですけども「あかん、あかん標準語でやってくれないと」。で「そんなことしたらだめだよ」ですかね≫

「フフフ(笑)でも犯人にダメだよって言わないですからね。」

≪だめだよって言うとコントになってしまうんで1年間はセリフを覚えるよりもイントネーション≫

「でもそれでやったんでしょ」

≪やったんですよ1年間。放送的には半年半年なんですけども。でも2年目からは他のプロデューサーもみんなおもたんとちゃいますかね大阪弁の方がいいんとちゃうかって。2年目からは大阪年で「そんなことしたらあかん」っていうてるんですけどね。≫

「よかったですね。1番最初の時が」

≪名前でも田中でも「たなか(標準語)」と「たなか(大阪弁)」と違うらしいんですよね。≫

「本当にちょっとしたことが違うんですってねえ」

≪そっちの方に神経がいってしまって自分のセリフがしゃべれなくなってしまっていくんですね。≫

「私も昔芝居でね谷崎純一郎のものだったんですけどもね「台所・・・」っていうやつで森光子さんも越路吹雪さんもご一緒だったんですけども中山千夏さんも。みなさん関西弁お得意なんですよ。私だけが出来なかったんですね。それでも京都弁でね一生懸命やろうと思ったらあまりにもひどかったらしくてね脚色なさる高峰秀子さんのご主人がねわかりましたと。あなたは中国東北部で生まれ育って九州に帰ってそれで京都に来た人にしましょうって(笑)よかったですけどね。それぐらい東京弁はつよいんですよ京都弁に比べるとね。じゃあいまはもう」

≪はい今はもうゆっくり大阪弁でやらしてもうてます。≫

「はぐれ刑事も15年」

≪小学生だった子供が22になってるんですから。そうですよ1年生が≫

「ほんとほんと」

≪≫

黒柳「それにしてもあなたが奥さまにお会いになったときにあなたは25、奥様が19。そんな若い奥様とディスコで。」

おさむ≪はいディスコで≫

「そこでいきなりあなた橋幸夫さんの物真似したんですって」

≪その漫才ブームの時は7年やってましたからそれ以前の時ですから僕も大阪でやってたんですけどもそれほど売れてなかったものですけどまあ知ってるやろうと思ってまあひっかけ見たいなもんで。それを家内の前でやったんですけどもそれはなんですかと言われて僕のこと知らなかったんです≫

「この方のことも知らないし橋幸夫さんのこともわからない。でもうすこし知ってる人の物真似で今度は加山雄三さんの真似を」

≪「僕のいもうとなあら~♪」ちょっと似てますでしょ。そういうものをやってみたりして≫

「で仲良くなったんですけども奥様のお父様がホテルなどを経営している事業家でいらっしゃって」

≪昔今はやってないんですけども、もう亡くなりましたけども。最初は2人の結婚は最初は許してくれなかったんですけども≫

「ねえわけのわかんない人でねえ。それで漫才ブームの前ですから」

≪でもねえ嫁さんの親父がいうてました僕の両親を見てねそこの息子なら大丈夫だろうと。僕じゃなくてね。また両親が挨拶に来たんですよ。「すみません家の息子が迷惑かけまして」って(お辞儀をして)ペコペコ人生みたいな両親なんですけども、その両親を見てこの息子はまだわけ分からんけどもこの両親の息子やったら大丈夫やろうっていうて。≫

「親の顔が見たいって言いますけどもやっぱり親がいいとこういうふに育てるから大丈夫だろうと。それはよかったですねえ」

≪それで許しを得て≫

「そうじゃなかったら大変だったんですってね。」

≪ぼくも結婚式の時にえらい目にあいまして≫

「ちょっとコマーシャルを挟みまして結婚式の時に仲人が八方さん」

≪月亭八方さんです。≫

「いきなり打ち合わせも出来てないでいきなり仲人が八方さんだったそうですがこれが相手のお家の方もビックリしたと思うんですけどもちょっとコマーシャルを挟みましてこの方の披露宴の話を」

≪はい≫

黒柳「とにかくすごい難関を突破して結婚式、披露宴となって月亭八方さんが仲人なんですけどもあなたと一緒にナンバ花月にでて」

おさむ≪6時から始める披露宴に6時半~40分に2人とも遅れてしまったんです。ですから新郎と仲人の月亭八方さんがいなくてお客様が会場でお待ちなんですよ≫

「新婦は用意している。」

≪で僕らは芸人やからいい加減やから打ち合わせもしてないんです。どうなるこうなるもその場でいえると思ってこう袴を着ながら金屏風の前に座って。で仲人の挨拶が月亭八方さんが「新郎のぼんちおさむ君は本名ナガセシュウイチは・・・」僕のことは知ってるから10分くらいしゃべるんです。「ええ・・新婦のあや子さんは・・・」って詰まるんですよ≫

「何もご存知ないから。」

≪「ええ、何をやってんのかな。坂本家の4女。わかったわかった」「坂本家の四女にうまれ現在にいたる」(笑)。ドッテって≫

「それであなたも緊張してお酒を飲んじゃって」

≪僕もね真面目な場所上がるんで水割りの濃いやつをロックに近いやつを飲んでるうちにだんだんだんだん酔ってきまして、ほんで最期の方に嫁さんの方のおじさんがお話をするんですよ。ええおさむ君はと言ってるときに・・・ああごめんなさいその前に出会ったきっかけはって聞かれたんですよ≫

「なれそめ」

≪で僕が恥ずかしいから橋幸夫さんの物真似しましたって言うた時に新婦の父親ですね坂本モンクロウと言うんですが僕が「いたこのいたろう~♪」て物真似したら家の両親も横いてるんですよ「そんな事してるからいつまでも売れへんのじゃ」っていわれて僕どないしょと思って。≫

「まだ漫才ブームの前ですからね。遅くは来るは、仲人の八方さんは全然覚えていないし物真似をしているからそんなことしてるから売れんのじゃっていわれて。そのうち八方さんも飲んだんですって」

≪飲みだして泣き出したんですよ。僕のことでないてると思ったんですよ。違うんですよ自分たちが結婚式をあげてないことを思い出して泣いてたんですよ(笑)≫

「僕は結婚式もしてないんだってね。でそのうちに花束贈呈って」

≪そうです新婦のほうの嫁さんがでて挨拶するんですよ。でそこの新郎新婦っていおうと思ってみたら新婦はいるんですけども新郎の僕がいてないんですよ。その時僕は酔いすぎておトイレにいったと思うんですよ。でいった帰りに席に着かずにエレベーターの前で寝てたんですよ。ほんでまたえらい怒られてこのままの(酔ったままの)状態でお客さんを送って寝たことは寝たんですけどもそのスイートルームに。気がついたら朝でそのスイートルームに僕の友達も一緒に寝てたんですよ。それぐいらいメチャクチャやったけども楽しかったですね≫

「でもそれから結婚なさって23年。23年毎日何回も何回もお電話をおかけになる本当におやさしいねえ。でお嬢さんのボーイフレンドがくると耳元で」

≪”清く正しく美しく、清く正しく美しく”っていうんです≫

「それで大概「はい」っていうそうですけども。でもあの画家のジミー大西さんはあなたの最初の弟子で」

≪一番弟子です。≫

「ねえほこれますねえ。本当にありがとうございました」

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