本日の徹子の部屋ゲストは北村総一郎さん

2002年1月25日

黒柳「なんといってもこの間まで笑っていいともにでてらしたしバラエティには無くてはならない人なんですけど。”昴”という劇団にいらしてるんですけど元々喜劇的なことはお好きだった」

北村≪どっちかいうと喜劇的なことは好きでしたね。でもむずかしいですね≫

「でも北村さんがでてると全体が穏やかな、暖かな感じに包まれますね」

≪1人だけ違いますからね≫

「ははははははは」

≪ほかのタレントさんは即興性があってすごいですけどテンポが違いますから。なんとなくそれが場違いでいいのかもしれませんけど≫

「”踊る大走査線”ですかね皆さんが北村さんって。今話してるとぜんぜん気がつかないんですけどかつては土佐弁」

≪とさっこっていうか高知なんですけどかつてはずっと青春時代≫

「おとなになるまでずっと」

≪大学出るまでいましたからずっと土佐弁で生活してですから標準語っていうのはこっちきてからですよね≫

「本当に伺ってると全然わからないんですけど土佐弁っでこういう風なことをおっしゃってほしいということを私がいいますからみなさん土佐弁でお聞きになってください。なんといっても坂本竜馬とかで知っているんですけどじゃあちょっと申します。”いやあ本当に久しぶりだなあ。近頃はテレビをひねると君はしょっちゅう出てくる。みんな大騒ぎしている。お兄さんも安心しているだろう”こういうことをおっしゃてほしいんですけど。”いやあ本当にひさしぶりだなあ”から」

≪いやあげにまっことおとどしいのう。ちょっとうけてないねえ。これはねえ久しぶりっていうのを”おとどしいのう”っていうんですよ≫

「その前に」

≪”げにまっこと”は本当にていう≫

「おおう。”おと”っていうのは音が無いっていう意味ですかね」

≪そういうことですね≫

「はい”君はテレビをひねるとしょっちゅうテレビに出てくるねえ”」

≪”君は”っていうのは”おまん”ていうんですねもしくは”おんしゃあ”っていうんですね≫

「女の人は」

≪”おまさん”ていうんですね。”テレビをひねるとびっしいでてくるねえ”ていうんです≫

「”びっしい”ていうのがいいですね。”みんな大騒ぎしている”は」

≪”みんなたまゆは”とか≫

「おにいさんも安心でしょう」

≪”お兄さんもくつろいじゅるよ”とか≫

「いいですね”くつろいじゅるよ”」

≪くつろいでる≫

「やさしい言葉ですね。聞いてるときは硬いなあと思うんですけど。くつろいでるっていうのがねえ。なんたって失敗したっていうのがすごいんですよね」

≪”ばっさりいた”≫

「なんかきられたように思いますね。それは失敗したっていう」

≪失敗した≫

「それからねえ”しかたがないなあ”ていう」

≪どうもならん。どうにもならないからですかね≫

「私たちはなんといっても”なめるとあかんぜよ”しかしらないですから」

≪それも正確にいうと”なめるといかんぜよ”ですね。”あかんぜよ”は関西ですね≫

「それは向うではつかうんですか」

≪ええ”それはいかんぜよ”とかねえ≫

「それをみんながわかる言葉にしたのは大変でしたね」

≪だからねえいろんな言葉が、もちろん鼻濁音はないし≫

「鼻濁音はない」

≪関西系は大体無いですから。いやあでもねえ土佐弁ていうのはねえ国の言葉っていうのはねえ厳しい環境と生活のねえ先輩というか先祖が残した言葉の文化遺産ですから≫

「風がビュービュー吹いてるところではっきり言わないと駄目なんじゃないですかね。口の中でごろごろいってると。大学はあちらの高知の国立なんですね」

≪そうですね。ほとんど向うですから青春が2つあるようなものです≫

「ご結婚のことはあとで伺うとして結婚が遅れたのは家のことがあって」

≪ようするに両親が離婚しまして≫

「当時としては珍しいですね」

≪あ!そうですか≫

「あそうだ。高知は日本で離婚の多いとこなんですよ。驚くことは無いです」

≪驚くことは無い。本人は驚きましたけど(会場笑い)≫

「お小さいとき」

≪ええ僕が中学のときですかね。≫

「13,4じゃあショックでしたでしょ」

≪それで分かれたものですから結婚するなら・・・≫

「じゃあお母様は」

≪お袋は出まして。兄貴は1人立ちしてましたから姉と一緒に出たんですね≫

「女の子だけ連れて」

≪僕は残ったんですけど≫

「お父様のとこに」

≪ええ≫

「でもお母様がいなくなってさびしかったでしょう」

≪そうですねそういう意味では一番辛かったですけど。学校なんかいくとうちに帰るのがいやだったですね。だからなるべく学校で遊んでだから演劇部はいろんな小道具南下を作るじゃないですか。すると遅くなるじゃないですか≫

「お父様は学校だからかまわない」

≪そういうことからですね芝居のほうに入ったと思うんですけどねえ≫

「その後はお母様とはどうなった」

≪結局は僕はそこを出ました。父親のとこを出て母親のとこへ行きましたけどねえ≫

「お母様は再婚はされなかった」

≪しなかったですね。2人の子供を育てて借家で暮らしましたけどねえ≫

「北村さんを拝見しているとそんな苦労があったとは思えませんけど」

≪それで土佐高校ていう高校にいきましたけどねえ。するとねえ進学校でしたけどねえ変な学校で授業料を教室に取りにくるんですよ。廊下にきましてねみんな持っていくんですよ。でも僕だけ持っていけないんですよ。じっと教室に残ってましてそれが辛かったですね≫

「みんなの手前もあるし、お母さまにいえないし」

≪もちろん遅くはなるけど母が工面して作ってくれるんですけど≫

「そうすると女の方には気遣いがあるんじゃないですか」

≪そうですねそれはありますね≫

「それで大学までいって学者にでもなるっていうならあれなんですけど役者になるって言うときは」

≪ですから僕が大学に入ったのもお袋が大学ぐらい出なさいということで4年間も芝居をしながらお袋を口説いたっていうのもありましたね≫

「だんだん仕方が無いなって言う風に。仕方が無いなっていうのはどういう風にいうんですか」

≪”どもならん”とかいいますね≫

~CM~

「そうこうしているうちに同じ劇団の女優さんと。なにかご病気になったことがあった」

≪病気になりましてねちょうど近くに彼女がいましてね。僕は急に入院だったんですよ。風のつもりでいったんですがそしたら肝臓が悪いと。一人では何もできないから彼女に頼んで≫

「まあ劇団ていうのはそういうことがありますから。で結婚ということになったんですがサレジオ教会で」

≪そうですね。サレジオ教会というのはみんながみんなそうじゃないですけども初婚じゃないと受け付けないんですね。≫

「本当にそれは知りませんでしたね」

≪今はそうじゃないみたいですけども。で今の女房といっしょに申し込みにいったんですけど神父さんが出てきて”あの北村さん娘さんですか”っていうんですよ。娘さんてことは無いんですけど”いやいや婚約者です”と”北村さんあなたおいくつ?”って聞くんで”50です”と。”50ねえ。あなた何回目?”と聞くんですよ。(会場笑い)”何回目って僕は初婚です”、”北村さん冗談やめましょうよ”って(笑)。≫

「神父さんが。日本語で」

≪”本当ですよ”と。”いやいや北村さんねここは初婚じゃなきゃだめだから。今までは戸籍謄本を取り寄せてきたけどある日そういうことはプライバシーに触れて駄目になったから大丈夫。何回目”とまたいうんですよ(笑)。結局許してもらって≫

「奥さんは30になるかならないかで。ずいぶん前になるわけですよね」

≪14年前になるわけですから≫

~CM~

「結婚前に付き合った方は女優さんで女優さん女優さんしてたかたが多かったんですって」

≪僕は高知ですから東京に出てきて女優さんしか知らないんですよ。≫

「女優さん女優さんってどういう方ですか」

≪やっぱりねえ女優さん女優さんは(笑)。男っぽいんですね≫

「私も女優なんでねでも私はわからないですけど家の中で自分のことをまたいで歩くんでいやになったっていう話を聞いたことがありますけどねえ」

≪男っぽい部分があるんじゃないですか。そうじゃないとやっていけないとこもありますけど。結局男が二人いるってことになるんですよ。どうもそんなことがあるんですよ≫

「ははははははは」

≪そんなうけなくてもいい≫

「いやいやそういって離婚した女優さんがいるから」

≪だから結婚というのはねえ。個人差はありますがねえ≫

「20歳違うといろいろ違うことがるとおもいますけど一緒に暮らしていると」

≪本当に関係ないですね。女の人っておもいしろくてあるときは母になったりいろんな要素を持っているからそういう意味では≫

「なんかお写真拝見しているとずいぶん旅行している」

≪これはねえ彼女と知り合うきっかけになった芝居でアメリカに言ったことがあるんですよ。幸四郎さんの芝居で”世阿弥”というのをやったんですよ。その時も彼女も行きまして≫

「ご結婚して奥様といかれるのもいいものでしょう」

≪これは事実上の新婚旅行でしたね≫

「あれなんですって奥様が物が見えにくいとかいってリーディングメガネとかするとうれしくなるんですって」

≪老眼になったらしいんですよ。なんとなくこっち側にきたみたいで(笑)。こっちの気持ちがわかってくれて≫

~CM~

「いろんな芝居もたくさんしてらっしゃるけど今度いかりや長介さんと」

≪6日から日生劇場でご一緒に≫

「あんな大きいところで。大きい芝居なんですか(笑)」

≪ミュージカルなんですけど私は歌わないんですよ。いかりやさんも無いみたいで安心しているんですけど≫

「ありがとうさぼてん」

≪サボテンのはなしなんですけど。高校生の話で≫

「じゃあ楽しい。お母様は北村さんのご結婚のことは」

≪知らないです。そればかりが残念でねえ親孝行したいときには親なしっていいますよね≫

「こんなにかわいい奥様がいたらねえ」

≪いまは太りましたけどねえ(笑)≫

「奥様が!それはともかくとしてお母様は芝居は見たことは」

≪ありますあります≫

「土佐はたまにはお帰りになることは」

≪あります≫「土佐の皆様によろしく」≪はい≫

タイトルとURLをコピーしました