本日の徹子の部屋ゲストは高橋恵子さん

2002年4月9日

黒柳「どうもしばらくでございました高橋恵子さんですけど結婚されて20年になるそうですけど始めは1年しか持たないってみんなに言われたんですって」

高橋≪披露宴の時に友達たちが1年しか持たない持つか持たないか賭けをしようと。主人も持たないほうに賭けたっていうんですよ≫

「ご主人が!高橋伴明さんという映画監督さんなんですけど。ご主人も結婚なさってからあなたの本質的ないいところをお分かりになったんですけど初めは・・」

≪タイプじゃないと言われました。≫

「その頃の役柄もそういう・・」

≪恋多き女という感じで≫

「でもご主人の(映画に)お出になったのが最初ですよね?」

≪そうです”タトゥーあり”というのが最初でした≫

「でもご主人20年うまくいって笑ってらっしゃるでしょ」

≪まあよく持ってる・・・最近はそういうこと言わなくなりましたけど結婚して3年目ぐらいの時に「よく持ってるよな」って。≫

「でもご主人はあなたの女優としての仕事に理解がある方で」

≪一度も辞めてほしいと言われたことはないです。私も子育てしながらの時は両立するのは大変だと思って女優の仕事をやめようと思ったんですけど全然(ご主人に)喜んでもらえなくてですね。主人も辞めたからといって家の中が良くなるとは思えないと。子供も上の子が幼稚園でしたけど「辞められるわけないでしょ」って言うんですね。主人の母にしても一度も辞めてほしいと言われたことがなくて女優の仕事をしなくてはいけない状態で≫

「でもそれもお幸せですよね自分は辞めてもいいと思ってたのに家族みんなは続けるんだろうなって」

≪やっと女優の仕事が天職なのかなってここ最近思うようになって≫

※天職=生まれながらの性質にあった職業~小学館国語大辞典より~

「でもあなた15歳ですよねデビューなさったのは」

≪それから32年ですか≫

「今思ったのは息子さん15歳、お嬢さんが18歳。15歳の息子さんの気持ちはあなたがデビューした歳ですからお気持ちはあのぐらいのものじゃないかなって分かるんじゃないですか?」

≪15歳といっても大人の気持ちで自立したいという気持ちが強いですよね。本人にとっては将来のことも考えて自分(高橋恵子さん)の15歳の時を思って子供を見るとですね結構いろんなこと考えてるんだろうなって思います≫

「そういう風にちょとでも考えてくれると子供は楽だと思うんですよね。理解してくれると。お嬢さんが18歳だとあなたが女優さんの時ですからきっとお分かりでしょう」

≪子供も確かに自分が生んだんでしょうけどやっぱり別ですよね。それは出産の時にすごく思ったんですけど血液型が違うじゃないですか。ショックでしたねそれは。同じ血が流れてると思いがちじゃないですか。それを知ったときにまったく別の個性なんだなって≫

※高橋さんと生まれてきたお子さんの血液型が違うことにショックを感じた

「不思議ですよね。混ざってるって思いますよね」

≪私はABなんですけど上の子がBで下の子がAなんです。≫

「でも女優さんやってらしても朝早く起きてお弁当作ったりして大変だったでしょう」

≪幼稚園の頃はでも今は子供もずいぶん大きくなりましたしあまり母親の気分が少なくなったかもしれません≫

「過去4回出演されてるんですけど毎回お子さんの話をされていて私が良く覚えてるのはお子さんがおなかの中にいるときに「あのお花が綺麗なの」っておなかの中の子供に言ってたら生まれてきた女の子が初めて見たお花に一生懸命お辞儀してたっておっしゃったでしょ」

≪はいはい≫

「胎教ってそんなものかなって。すごいなって。今から13年前のVTRでお嬢さんが6歳だったんですね」

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1989年7月31日

黒柳「あなたのお腹に長女が入ってる時に」

高橋≪話し掛けてたんです。生まれて四ヶ月ぐらいの時に長女がお花を見てコックリコックリ(お辞儀をする)するんです。お花にこんにちはってしてたんです≫

「あんまりそうだったために長男の方は」

≪話すの止めようと思いました。小姑がいるみたいでね私が仕事に出かけるときにね”忘れ物ない”とかね≫

「おじょうさんが」

≪パジャマ姿でうろうろしてるとね”ママそんな格好で仕事行くわけじゃないでしょうね”とかね。いろいろ小姑みたいだったものですから2人目の子は話すのを止めてみようと思って≫

「お腹の子に」

≪2人目ということもあって8ヶ月まで仕事を続けてたんですけど話し掛けるのを止めたものですから仕事場でいろんな共演者の方がお腹を触って≫

「それで生まれてきたらばたくさんの人がお腹を触ったものだから」

≪全然人見知りをしないんですね≫

「おもしろいですね」

※小姑=夫の兄弟または姉妹。妻の兄弟または姉妹

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「全然お変わりになってないように思いますけど」

≪変わってますね≫

「だけど子供たちのことを集中してやってらっしゃる感じですけどねえ。子離れも大変だと思いますけどご家族全員でアフリカにいらっしゃったのがとてもよかったんですって」

≪去年の夏だったんですけど半分仕事で半分家族旅行だったんですけどアフリカに行った頃を境にというのか家族バラバラです。≫

「ほおおーどういうこと」

≪それぞれの・・・もちろん尊重はしてましたけど自由に開放されたというのかバラバラ状態。今までは母親としてしか子供を見てないということもあったんですけどあとでアフリカに行ったときの写真を見てもですね旅行でとか考古学でたまたまツアーに一緒になった人たちっていう感じでとても家族には見えないような気がしたんですけど≫

「18歳と15歳ということもあったかもしれませんけど。ケニアに行かれたんですよね」

≪動物がいっぱいいました≫

「あなたは北海道生まれでいらっしゃるので広々としたところは慣れてらしゃるですけど」

≪そう思ってたんですけどさすがにアフリカにいって北海道は狭いなって思いました。(写真登場)これはイボイノシシ。≫

「よくタモリさんが真似する」

≪(ヒョウの写真登場)すぐ近くでジープが日陰になるんですけどそこまで来て≫

「何を食べてるんですか?」

≪これはヌーですね≫

「ヌーというのは食べ物になるためにいる動物みたいなんですってねえ」

≪主人はヌーのことをアフリカのイワシと呼ぼうと言ってました≫

「強い動物ににらまれると”ヒー”って止まってしまって逃げればいいのに。でもあれですよね子供たちは目の前でああいう(ライオンなどがヌーを食べるシーン)のを見て」

≪そうですね娘はしっかり見てましたねでも息子の方は可哀想っていうのか目をそらしてましたね。男の子の方がそういう気持ちは強いみたいですね≫

「いざという時には女の子の方が度胸がいいかもしれませんねえ。ちゃんと見とこうっていうのがね」

≪動物もなんですけどマサイ族の方ともであってその人たちとも一緒に踊ったんですよ≫

黒柳「マサイ族の歓迎の踊りっていう所で涙がどっと出たんですって」

高橋≪マサイ族のことはそれまでにいろいろ歩いてると矢が飛んでくるとか教えられてたんですけど、そこは(そこに住むマサイ族は)観光客を相手にしているところだったんですね。でどんなところかなと思ってたんですけど踊りを踊って歓迎してくれた時になんかわかんないんですけど涙が出てきてすごい懐かしいような昔マサイ族だったんじゃないかって(笑)。周りにマサイ族の方がいらっしゃる時も血が騒ぐじゃないですけど懐かしい感じがしました≫

「それとマサイ族の方が持ってるあの毅然とした気品がいいでしょ。体がまっすぐであんまり暴飲暴食してないような感じがあって毅然としたところがあると考えちゃいますよね(マサイ族との写真が登場)これがマサイ族です」

≪一緒に歩いているところですね。何か持たされているんですけど向こうの魔除けみたいなものなんでしょうか≫

「あなたが一緒にマサイ族の方と踊られた時はご主人びっくりしたんですって?」

≪(一緒に飛んでる写真登場)飛んでますでしょ(笑)≫

「ずいぶん飛んでるじゃありませんかあなた。マサイ族だったのかもしれませんねえ(笑)みんなマサイ族の人達は驚きませんでした?」

≪結構やるじゃないかって(笑)≫

「なんかマサイ族の家にもいらして」

≪すごく狭いんですけど中で立つことができない。牛糞と泥を混ぜて壁をずーと作って。マサイ族は定住しない遊牧民なんです。周りに食べ物がなくなると移動するわけですよね。家も自然と雨で土に帰っていくわけですよね≫

「糞が入ってるからそこから草花が育っていって。どの位いらしたんですかここに?」

≪アフリカは4日間でした≫

「でも4日間でも新しいことだからずいぶん長く感じたでしょう」

≪朝から夜まで景色を見たり動物を見たり。私の旅でこんなにもうれしそうな顔を今まで見たことないって主人は言ってました。よほどうれしかったんでしょう≫

「うれしいお母様と一緒に行った息子と娘はまた何かを発見したんでしょうね」

≪そうですねいろいろなことで悩んでいる人をここに連れてきたいわねって言ったぐらい大きさとか原始的な良さというんですかねすごく感じましたね≫

黒柳「そんないい話の時に話を変えますけど更年期」

※更年期=女性の成熟期から老年期に移行する時期~小学館国語大辞典より~

※更年期障害=更年期であるために起こる自律神経症状を主とする症状~小学館国語大辞典より~

高橋≪私にもやってまいりまして(笑)≫

「すごかったですか?」

≪そうでもなかったんですけど何となく気分が”うつ”になった様な気がしてちょっと熱い感じがして体が。これが去年あたりですか・・いた一昨年辺りからその兆候がありまして。人によっては50代からとか≫

「あなた40代でいらしゃるでしょ」

≪はい。それで婦人科に行って”そうですよ(更年期障害ですよ)”と言われて(笑)。こればっかりはしょうがないですねとか言われて。私の場合は薬とか漢方とかを飲んで全然普通ですね≫

「でも即婦人科に行こうと思ったのも良かったですね」

≪先輩の女優さんに散々に聞かされていてもう本当に大変なんだからと。入院される方もいると。≫

「ここでもいろんな方から話を聞きましたけど自殺しようかなって婦人科に行くことを考えないでね。もう自分は気分がそうなっちゃたんだわって思って。なかなか婦人科にいくて思いつくまでがね」

≪そうですね。ある時タクシーに乗ったらその奥様が更年期で大変だということで大変なんだなと思いました。全部家事をやってるんですってご主人が≫

「その奥様病院に行ってないのかしら?」

≪行ってないということで一度行ってみたらどうでしょうとか言って(笑)≫

「昔有吉佐和子さんがね私がずいぶん若い頃だけどね寝られなくて大変で死んだ方がましだって思ってたんだけどね婦人科に行って注射したんですってそしたらその日からケロッと直ったんですって、だから私はことあるごとに婦人科に行きなさいって言ってるって」

≪ホルモンの作用ってすごいんだなって精神の作用もあるんでしょうけど意外とホルモンのバランスが崩れたりとかで気分がずいぶん変わったりしちゃうんだなって≫

「さっきのアフリカの話で子供たちは自分から離れていくんだってお思いになったんですって」

≪割と頭ではね生んだ時から血液型が違った時から(笑)思ってましたけど自分の子供とかそういう小さい枠でしばるというのは申し訳ないなって思いましたね≫

黒柳「自立して出て行くんだって知った旅でもあった。まあ1年しか持たないだろうと言われていた結婚が20年にもなってお仕事が終わると最近は携帯電話なんかがあって待ち合わせするんだけど、すごい酔っ払っちゃってエレベーターに寝てエレベーターが閉まらなくなったのは(旦那さんと高橋さんの)どっちの方が?」

高橋≪2人共です≫

「2人ともで!!」

≪多分結婚式の後かそんなときですよ。≫

「酔っぱらってエレベーターから両方の足が出てたから閉まらなかった。」

≪(エレベーターの中に)30分はいましたかね。その後お風呂の中で主人は寝てました。それが新婚初夜ですか(笑)≫

「ですがこの頃は待ち合わせして一緒に飲んでお家へ帰ると」

≪朝帰ることはなくなりましたね最近は≫

「昔は11時間長かった時は一緒に飲み歩いて」

≪そうかもしれないですよね≫

「でもずーとお話されてるわけでしょ。いいわね会話のある夫婦っていうのは」

≪はい。話すのは大事ですね≫

「あなたは仕事のことでもなんでもご主人におっしゃるんですって」

≪話していかないと所詮他人ですからね≫

「ご主人は自分で決めなさいとおっしゃるそうです。ではまたいらしてください」

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