2002年9月25日
黒柳「ええよくいらしてくださいましたきょうのお客様は大変お偉い方なんですけども私突然トットちゃんの学校の畑の先生だっていうこと思い出したんですけども。畑の先生というのはしばらく日本の小学校の国語の3年生に出てたんですけども私の学校の先生がですねお百姓さんはいい。お百姓さんを突然連れてきて家の今日はこの人が先生だって。みんなこの人から畑の作り方を学ぶんだって。みたらネクタイをしてなくて首から手ぬぐいをぶら下げているし地下足袋を履いてるしと思ってなんだお百姓さんじゃないかと思って畑の先生ってを百姓さんなんだって子供たちの教科書で出たことがあるんですけども。それと同じでお偉い先生でネクタイをするのがとってもに合わない、それに野良着を着るともっといい男なんだけどとちょっとさっきおっしゃったんですけどもそうなんですか?」
宮脇≪はい。あの昭和34年まだ黒柳さんがお生まれになる前だと思うんですけども(?)(観客笑)≫
「(変な顔をする黒柳さん)」
≪日本人の先生がですね初めてドイツに招かれまして朝から晩まで現場でちょうどカナガワタイコの3日後ですから当時56時間かかっていったんですけども、あの≫
「飛行機で?」
≪もちろん飛行機で。それが1番早い方法南経由ですから。当時横浜国立大学の助手の給与が8,000円、教授が20,000円。往復の飛行機代が450,000円のこのですから。≫
「すごいですね」
≪ドイツ政府に招かれたものですから次の日にユーネブルグハイデというハノハとハンブルの間にある4,000年このかたゲルマンが塩をとって岩塩をとって森が破壊されて荒野になってるわけです。朝から晩まで植物を調べたり土を掘ったり対思い余ってゲルマンの教授に私はもっと科学的な研究をしにきましたと言いましたら、何がお前は科学的かと言われましたのでたとえばベルリン工科大学てこの教授の話も聞きたいし本大学でこの本も読みたいといったところまだお前は本読むな、どうせ誰かが書いたやつの写しかもしれない。またお前人の話を聞くなどうせ誰かがしゃべってるやつを喋るかもしれない。見ろこの大地を地球上に命が誕生して30数億年長い時間と巨大な太陽のエネルギーのもとに人間のプラスやマイナスの影響にこうやってその命をかけてそのすべての生き物が生きている。本物実験室だとお前は現場に出て自分の体を測定器、機械にして目で見て手で見て匂いをかいでなめてさわってみろといわれて40年同じことばっかりやっている男です≫
「その今の方はなんていう方ですか?」
≪ラインハルトチクセン教授という≫
「先生ずいぶんお口が早いんですね。なんていう教授ですか?」
≪ラインホルトチクセン教授といいましてその国際生態学会のあの会長副会長をやらせていただきましたができましたがそれを最初に作られた方です。≫
「偉い方なんですね。宮脇昭先生はですね横浜国立大学の名誉教授でいらっしゃると同時に国際生態学センターの研究所長でもいらっしゃいまして名誉理学博士、名誉哲学博士、名誉農学博士の方なんですけども」
≪それはドイツでもらいましたドイツの名門大学で。≫
「ドイツでをもらいになったものなんですか」
≪そうです。日本でもひとつはいただきましたけども≫
「皆さん鎮守の森でご存じとの思いますけどもこういうところですよね。鎮守の森というのが昔のことで古いなあとお思いなるかもしれませんけども日本中方々にあったんですね」
≪そうです。私の住んでいる神奈川県は全国の200分の1の狭い土地ですけどもそこに2,850の鎮守の森があったわけです。今はたった45が本物の森が残っている。おそらく全国では160,000ぐらいあったと思います≫
「まぁでもそこに鎮守の森が残っている。今日は鎮守の森というのがどうして大事かというのをお話ししていたいただきます。」
≪実は私たち日本人はだいたい人間というのは自然を破壊してきたそしてでメソポタミアもエジプトもローマも立派な宮殿やピラミッドを作ってけども回りの森を破壊したときに文名も都市も崩壊し変わってきたわけです。われわれ日本人はこの限られた島国でときに襲う地震や台風におののきながらも2,000年この方固有の文化を持ってきた。それは私たちの祖先は一方では森を切って畑もあるいは水田も作ったけども他方では必ず故郷の木による故郷の森を作った。1984年の国際植生学会で私が履行委員長で初めてやりましたときに鎮守の森をふるさとの木による故郷の森、英語で言うネイティブホルスト・ネイティブツリーとと言ったんですがちょうど戦争中に日本にいたマックスプラント研究所という有名なドイツの研究所のシラベさんがドクター宮脇のいう鎮守の森はお前たちが考えるただ気の森田知だけじゃないんだ日本の2,000年あるいは4,000年の自然と共生してきた文化と心とそして魂が住む場所だとそして明治この方日本も外国のまねをしましたヨーロッパの芝生公園を連れてきたけどもあれは家畜を放牧して森が破壊された荒野公園がパルコランドシャフトわけです。亜熱帯という彼らがいうように夏に35度以上になるようなところに芝生公園をお金をかけて作っても30分も住めないかと我慢できないじゃないかと。じゃあそれが入るまでの日本人は明治まではうれしいときにも悲しい時にもまた各地残されているふるさとの木による故郷の森、鎮守の森の形態で学びをかみあそびそして新しいエネルギーを関与していたその森が破壊されているの何とかして回復したいしたがって鎮守の杜というのは2,000年の歴史を持ってる当時にこれから100年次の千年紀ミレニアムまで日本人が生き延びるための文化の心のそして遺伝子の保全の起源であると本であると皆さんに正しくしてただきたいと思います。≫
「つまりそこのところに大事な草だの木だのがそこに生えているということなので」
≪今チクセン教授がいいました私の話の今は植物の世界でも偽物が横行している。本物と偽物を見。分けなければならないい。本物とは厳しい環境にも耐えて長持ちするものである。2,600回26年続いてこれこそ本物なんですよ(徹子の部屋のこと)。≫
「6,500回くらいでございます(笑)」
≪すいません。どんなに不幸でもニシアカシヤみたいな植物は台風にも地震にもだめになりやすいしその下の下草はセイタカ雑草かつた草しか出てこない。≫
「偽物は」
≪本物は台風にも地震にも生き残っている。鎮守の杜には偽物も植えたかもしれないけども長い時間でなくなって土地本来のたとえば関東地方ならば今出ましたようなタブの木やシイの木や樫の木のような主役の木が出てくるに違いない。だからいま大事なことなぜ鎮守の森を残すか鎮守の森は土地本来の主役の木を中心にしてそれを支える3役5役の強固なシステムなっているから火事にも地震にも台風にも耐えてきました≫
「そうなんですね。阪神大震災のときに先生はあのあとすぐにいらっしゃってずいぶん見てごらんになったら本当に木は残っていたんですってね」
≪そうなんです。あの新しい科学や技術をかけて作った鉄やセメントのものは全部だめになりましたけども例えば土地本来のこれは樫の木ですが1年かけて私たちが調査しますと後ろのアパートは生き残ってるじゃありませんか(コンクリートでできたアパートの前に樫の木が植えられている。先生の主張では樫の木によってアパートが崩壊するのが免れた)。実は私はですね自分が現場で調べて植えた本物の木は火事にも地震にも台風にもびくともしないと言っていてけども地震の経験がありません。もしだめならば科学者は自分の発言には責任を持たなければいけないから下手をすれば腹切りもんです。沖縄の熱帯の調査に行っていてCNNの速報版で西日本で大地震があったらしいと≫
「阪神大震災の時にはボルネオに行っていらっしゃってそこから降りてらっしゃって」
≪これは大変だと申し私が行った本命の鎮守の森の樫の木などが全部だめになっていれば私は科学者として責任問題だと思ってすぐに現場に行きました。もうもうもうとしていまして結膜炎になりそうなホコリ。そうすると最高の技術とカネをかけて作ったはずの鉄とセメントのみんな不幸な第2次大戦の空襲の後と同じでございます。左がを見ていただければわかりますよ小さなポケット公園がありましてその回りに土地本来の木があれば≫
「ここは土地本来の木だったんですか」
≪ええ。そこは一時的な逃げ場所になっています、回りは焼けてはいますけども生きていますから9月には元に戻っていました。これが世界に誇る日本の鎮守の森の≫
「あそこは例えばどんな木なんですか?」
≪これは樫の木やアラガシやヤブツバキまぁいろいろありますけども≫
「その鎮守の森によって違うんですね生えている木は。」
≪もちろんです違います≫
「なるほど」
≪本物の木は根がまっすぐ伸びる。シンコンセイ、チョッコンセイで植木屋さんが嫌がる、植木屋さんが嫌がるようなものを使い切らなければ本物じゃございません。≫
「先生あれですよねたたき売りの人になっても上手ですね」
≪それで従って私たちはポットをして根が充満した状態ですぐに大きくなりたい≫
「すぐに土の中に植えてしまえばもう根が張る」
≪つっかえ棒も入らない自然のおきてで混ぜるを混ぜる混ぜる。≫
「混ぜる混ぜる混ぜる。好きなものだけ?」
≪集めない。私は人間社会のことはわかりませんが多分人間社会もそうだと思います。≫
「でも随分しっかりしていますね。これは先生がお考えになったやり方?」
≪日本で5千万本ぐらい作ってもらっていますがまだ足りない。東京都で昨年伊豆の大島に新しい飛行場を拡張するというので20万本ショクザイを石原知事がご無理で青山副知事が行ってもらって98%の活着率です。≫
「あごの3つくついちゃってわかんないんですけどもシイタブ」
≪かし。古い言葉でこれが3種の神器になるんです。これはあの先生≫
「先生とおっしゃらないでください黒柳でございます。」
≪この番組が続くためにはねぇ主役の黒柳さんがいたからであなたが偽者だったら続きこないんだ。続かない。これは火事にも地震にも台風にも生き残ってそれが鎮守の杜の主役。新しいものを作る場合には新しい森をつくる場合には人間社会のことを私はよくしりませんが主役を取り違えない。トップがだめなら下までダメなんです≫
「まあそうでしょうね。普通の会社でもどこでもそうだと思いますけども。この番組がプロデューサーやなんかが全部よくてディレクターも全部いいと全部いいということになりますよね。これは3種の神器といってもいいとおっしゃりましたけどもシイ・タブ・カシ根付くとやはり丈夫で鎮守の森にはあるんですか」
≪ちょうど関東伊勢日本海側から東北までこの3つが主役です。≫
「はい皆さんシイタブカシ類が主役でございますのでこの3つは覚えておく必要があると思います。それではですね先生は万里の長城から頼まれて、万里の長城からものを頼まれるということはないですね中国から頼まれて万里の長城のところで大変なことをやってらっしゃるんですけどもそのお話しも今のことに関係があるので鎮守の森それは発生したことですね」
≪世界の森へ≫
「そしてこれからコマーシャルちょっと浅いまして中国の万里の長城のあたりの植物についてこれからお話しを伺います」
≪≫
黒柳「で皆さん先生がおっしゃってるには緑化と申しましてもその中にシイ・タブ・ナラ」
宮脇≪カシです≫
「(会場笑)はもう違ってましたね。中国から頼まれになって万里の長城にレンガを焼くためとか、寒いからといって木を切ってしまったために何にもなくなってしまってハゲてしまっている」
≪これはちょうど北京人民政府と日本のイオン環境財団が協力しましてその3年間で日本から3,000人の皆さんがボランティアで自分の金で行っていただいて≫
「これはもう生えている状態ですか?」
≪これは何もない状態、結局2,000年前に万里の長城を作るためにレンガなんかを作ってそして1998年に日本から1,200人、中国から1,500人が集まってみんな自分の殻でいらっしゃるわけですよね≫
「そうですてねぇ日本からの団体も全部自分のお金で行くんですってね。」
≪中国の皆さんも全部大変なんです全部下で育ったポット苗をやはりここでも全部背負って上がりまして。そして皆さん32度の暑さで朝4時から北京の宿をでまして100台のバスでパトカーの先導でノンストップに行きましてそして降りてセレモニーをやって上まで行くのに1時間近くかかって。皆さんも夢中ですが私にそのとき大変感激しましたのはちょうど日本からの茶髪や金髪の≫
「茶髪や金髪の」
≪お嬢さんたちもいらっしゃってましたので一生懸命穴を掘っているわけです。そしてあるアナウンサーが聞きました中国のアナウンサーが「なぜこんなに一生懸命植えてるんですか?」。彼女はニコニコしながら明るい顔で私も一生に1度ぐらい良いことしてみたかったからです。これで私もうれしいですとニコニコ笑っていました。この日本の皆さんの本能的ともいえる生存環境、命の環境家の危機に関してでなぜ行政や企業はこの1億2千万人の市民60億人の人たちの善意を使って足もとからこの万里の長城をあるいはいうと世界の森地域の森づくりをしないかと思うわけです≫
「先生のおっしゃるには60億人の人たちが地球にいるわけだから1人の人が1本を植えたら・・・」
≪ひとりの人で1時間で20本植えられます。≫
「1本を植えたって60億本ですから計算はできないですけども60億の20倍ともいう本数が地球上に生えるじゃないかって。ちょっとコマーシャルで行かせていただきます」
≪≫
黒柳「万里の長城のあたりに蒙古ナラを今はい40万本植えたそうなんですけどもこの蒙古ナラだっていうことを見続けるのが先生のお仕事なんですね」
宮脇≪残念ながら自然は人間によって間違った厚化粧、きたない衣装を着せられている。私がドイツのラインハルトチクセン教授見えないものを見る努力を知ると。すなわち着物の外から触らずに中身が分かるようなというような努力をしようと。ところが見えないものは見えないわけです。私は忍術じゃないかと思ったぐらいでした。ところがチクセン教授は今の若者には2通りあると、一方が見えるものしか見ようとしないタイプ、コンピューターや計算機で遊ばせておけばいい。あとの半分は見えないものを見ようとする努力をするタイプにお前はそのタイプだから日本で脅迫されたりおだてられたりして徹底して自分の目で見て手で触れて。現場に行くと必ず自然は何かの情報を走っているわけです。例えばそれが鎮守の杜ですそのかすかな情報から見えない全体をどう読み取って何かが起きる前に対応するか、あるいはそこの本来の主役を選ぶか≫
「その万里の長城の主役は蒙古ナラだということを先生は発見なさいましてあの辺は本当に何もなくなっちゃってるからわけわかんなかったんですけども先生がああいうふうに持っていらしたらこんな厳しい環境なんだからどうせだめだろうと中国の人は思っていたらなんと100%ちゃんと着床をというんですか」
≪活着か≫
「活着というんですか要するにちゃんと土に入ったんですね。でも百%と言わないのはウソに聞こえるから98%といっていると。100%蒙古ナラはそのところから生え始めたと。本当に中国の人は喜んでいるんですよね。」
≪最初言われましたのは日本から植樹ツアーに来てほしくないとが、われわれは自己満足できてもらって後標識しか残らないんじゃ困るんで森を砂漠化から守るために水を涵養するために森を作ってもらいたいんだと本当に私が蒙古ナラを提案したときに北京人民政府の農林部長や緑化部長はそんな木は遠い昔になくなっているポプラか柳か西アカシヤしかだめだと。≫
「どうやって蒙古ナラのタネを?」
≪それは人もいけない家畜もいけない厳しい山あいに行きましてそこで1,000,000個のドングリを拾えと中国の皆さんに言ったらとりあえず10,000個も拾えないと言ったけど中国の人が決めたやります毎年40万から50万のどんぐりを拾いましてね。それが蒙古ナラの種です。冬は寒いからわざわざ温室のようにしまして次の年にはちゃんとしたポット苗になってそれを植えていただきました。≫
「先生はここの主役は何なんだっていうことをお探しになるのが先生のお仕事なんで全部そうやって確実に生えてくるということなんですね。それでボルネオの方のお写真もあるそうなんでちょっとコマーシャルをはさみましてごめんなさいコマーシャルがございますので」
≪≫
黒柳「つまり先生はみんながどんなに頑張っても偽物を植えたのではだめなんだということでボルネオをご覧いただきたいんですけども。それまでは違うものを植えていたそうなんですけども」
宮脇≪今まではユーカリなどしか植えてなかったのを≫
「ユーカリなどしか植えていなかった」
≪そこで私は苗を作りましてそこにあの日本からあるいは地域の皆さんが主役になってともに額に汗をして植えていただいたわけです。第1回が1922年日7月15日2,000人で六千本しか埋まらなかったわけです夢中で植えてくれました。1時間で20本以上。そしてそれが≫
「次の写真に行って見てもらいますか」
≪そしてこれが1年たったらこういう状態になるんです(木が根付いている)≫
「ああ!本当にちょっとその次見せていただきますか。こういうふうに」
≪2年たってこういう状態です。本物とは厳しい環境に耐えて確実に咲くものです。そして現在10年で14メーター以上の立派な森ができています。≫
「これはだいぶ前の写真だそうですけどもその際14メーター以上の立派な木になっているそうです。あの先生はそういうふうにおっしゃるようにこれからアフガニスタン、私が来ないだ行っていたソマリアもそうですけどもカラカラの砂漠みたいに見えてますけどももともとは木があった。それで何の木があったかを先生に調べていただいてアフガニスタンに木をはやしましょう」