2002年9月30日
黒柳「きょうのお客様は俳優さんでいらっしゃいますけども面白い建物を見て歩く専門家でもいらっしゃいますよろしくお願いいたします。渡辺篤志建物の探訪という番組をずっとやっていらっしゃっても700件ぐらい」
渡辺≪そうですねぇ≫
「この前の時も面白かったですねぇあなたに見せていただいたお家ねぇ。なんでも立ててくださいっていう方がアレですけどもどうしたらこんなところにこんなうちがあっていうのがね。」
≪ばあの建築家がですね創意工夫して建て主と相談しながら岩絵いる普通じゃたたないところに家が建つんだなって庶民の夢がつながるということでしょうねそうです≫
「ねぇ。であなたはそこのお家に行ってテレビに音になるんですけども実際に入ってご覧になるまで前もっていっていらっしゃらないんですって」
≪いやもう全然情報はストップしましてですね、ファーストインプレッションといいますか≫
「第一印象でねぇワーと言いたいっていうかねぇ」
≪嘘じゃないです≫
「この番組もスタッフの方が合わせをしてそれを私がうかがってそしてお会いするときは初めて伺うことになるわけですからね。」
≪テレビの基本といいますか最高の面白さとは生ですからねそうです≫
「ねぇ。やっぱり今日行く家は面白そうだぞとかお思いになっているんですか」
≪もう毎週ですねぇ取材に行く前の晩はゆっくりででですねぇ感性を豊かにしながら≫
「もう14年におなりになって、そして700件に近い面白い家を見て回って前も坂の下に立つどうしてこんなところに建つ家だとかね、いろんなものを見せていただいたんですけども最近面白い家というのは」
≪そうですね、実はですねDVDとビデオを売り出しているんですけどもなかなかで思うように売れてないんで≫
「思うように売れていない(観客笑)
≪よろしく
「この中から見せていただくんですけども面白いですよすごい狭い変な形の土地に狭少変形敷地に立った編。ローコスト編これは安くつくった家ですか。それからスローライフ編というのはというのはどういう?
≪まあ人生をゆっくりいままでは経済のことばっかり考えていたけどもそろそろゆっくりしてもいいじゃないか、それにふさわしいそんな生き方にふさわしい建物ということです。
「なるほど。私が興味があるのはだいたい面白いのは狭少変形編ですね。その中からちょっと見せていただいていいでしょうかしら。
≪パンフレットの中にですねあります4番の浅井さんのお宅何ですか、本当にあの18坪しかないですね
。都心で18坪と行ったらママじゃないかっていう感じ方もあるんでしょうけども。あれですね狭いですから。目黒の八雲ですねその大学の先生なんですけどもおおらかな人でで建築士とですねコンクリートを打つということは大変難しいですよ、言われる型枠があってそこに流し込んでそれを外してですね亀裂が入っていたらそれ何でうちこむ時は大変なんですが地下にですね壁面がありましてですねそれが普通だったら建て主は怒るんですよ。でも先生はですねえよし名前をつけようということでプレートを作りまして八雲断層という。
「コンクリートのところに断層があってコンクリートに線がはいちゃった
≪これはで施工の業者さんもとても喜んだというかね
「普通はもう1回コンクリート詰めて平らにしてくださいっていうのがね
≪普通だったらねやり直しということになるんですけどもで~VTR~
「もうひとつは二等辺3角形のそういうふうなものなんだそうですけども
≪あの船のへさきといいますかね、まさに船の感じなんですけども船舶窓を多用しまして
「じゃ船に乗っているような感じ。
≪この方はんですね建物探訪の初期のころにですね時々模を型で建物を紹介させてもらうときに使うんですけどもその模型を作ってらしたお仕事をされていた方なんですけども。ですから非常に立体的にとらえられるというんですか、スムーズだったと感じられますね。
「でも本当にすごいですね狭少変形敷地編なんですけども
≪本当に狭いんですからへさきの部分はどうなるのかって心配しますよねでもやっぱり設計力ですかねぇ。すごいですね
「あってそれでで住宅密集地にあるとかですねえ10坪程度の土地ですとかね、うなぎの寝床型ですとかね、それから旗竿型というのとかねそれからがけ地。そういうものばっかりを集めたビデオの話なんですけども。ねそれらの3つのビデオが出ているという。あなたがとても興味を持っていらっしゃってこれから見に行きたいと思っているところがあるんですって?
≪その前にですねちょっといいですかずうずうしくって。これはですね横川さんという方のデザインなんですけどもとても気に入っているデザインなんですね。わずか30坪の土地なんですけども10坪分後退しましたね角がんですけどもそれをこうして芝生の庭といいますかできるだけ良い環境にしようということで狭いところなのに後退するという潔さといいますか
「本当はここが道なんだからここから立ててもいいのに10坪を撤去してなにになさっているんですか?
≪車寄せでありちょっとした公園にねと言ったらおかしいですけども芝生になっているんですね。休みの時にねドアを開けてみるとしたでお休みになっていた方がいらっしゃるというんですよ。
「よくて
≪あまり気持ちよくて。普通だったらちょっとといてくださいみたいなことになるんですけども、立てぬしも本当におおらかでどうぞというみたいな形になって
「10坪分は芝生にして前のところをゆったりとして後ろに後退させて20坪のところにお家をお建てになった。
≪まあ趣味人といいますか車が好きで、あと骨とう品を集めたりんあのお嬢さんが1人いらっしゃるんですけどもとても感性豊かに育っているんですけども家もうひとつの環境ですからなんかそういう親御さんの考え方もあって
「ここは2階なんですか?
≪そうです。このブラックボックスなんですけどもキッチンなんです。実はこれが3階に上がる通路になっているんですね。キッチンはいってみれば厨房で要するにお料理を作るだけのスペースになりがちですけどもそれを通路にしているという新しい考えなんですね。そしてこの家は実験的な要素がありましてローコストに挑戦しているですね。そして正面から見ますとハザードがあると思うんですけどもH型の形をしているんですよ。ほんとうは建築上難しいらしいんですけども要するに型枠があって流し込むんですけどもちょっとずれたりするらしいですね。でも現場ががんばったんでわずか1ミリの違いしかなかったらしいですね。
「でも本当に感じのいいお家ですよね。ローコストなんだそうですよ皆さん。でもずいぶんゆったりとしていますねぇ家の中がねぇ
≪そうなんですよ。幅がですね3メートルだと狭い。みそは5. 5メートル×5. 5メートルといいますけども4. 5メートルの幅なんですねこれがとてもいい感じなんですよ。
「なんか皆さん面白いでしょう渡辺さんはいいなって思えちゃうこの方の情熱。これからねぇ私はこれがいいなと思うんですけども
≪これがねぇ
「これからいらっしゃいたい家だそうですけども。私これで船としか思えないんですけどもこれがおうちなんですって?
≪これから紹介させていただくんですか
「まだ行っていらっしゃらないですね。
≪すごく狭くてを普通だったらトラックが入ると部材もね運び込めるんだけどもみんな歩いてねかついで
「トラックが入れないの。
≪も建築の苦労は大変だったらしいですよ
「でも船みたいな家ですね。
≪そうですねぇキャビンみたいな感じですね。まあこれは眺めがいいということですね
「緑がたくさんあってね
≪まあこの子供のための公園なんかもお考えになったそうなんですけども。そしてまなざしが非常にやさしいといいますかおおらかな設計家ですね。まあスタッフの方はいろいろ大変だったでしょうけども
「何といっても外からの風景がいいじゃありませんか皆さん。こういうところに住んでみたいじゃありませんか風通しを良くて
≪どうだって威張るんじゃなくて緑の中に住まわせていただくという感じがして
「面白いおうちですね。よくこういうことお考えになりますよね。でもあなたはこういう家をたくさん見て自分の家を作るときはこういうのがいいとかそういうふうになっちゃうでしょ?
≪参考になることが大杉いてどうすればいいかわかんないくらいでなく建物外観は失礼がないようにしてそして中は徹底的に機能的にして余分に余ったところはゆったり落ち着けるような
「なるほどでまだお話しは続くんですよちょっとコマーシャル
≪はい
黒柳「でもまぁ本当にそういう日本人のお家に対する気持ちはあるんですけども。町全体ということになると日本はちょっとねぇ
渡辺≪そうですね。そろそろって3冊目の本が講談社から出るんですけども、いってみればどういうふうにしたらいいのかなってということだったんですけども今回はちょっとひいてですねまあ残念ながら日本は大国といわれる割には1件はいいんですけども引いてみるとバラバラで混沌はいいんですけどもここまできちゃったら大変だなと思うんですね。ですからそういうことの思いのたけをちょっと書かせていただいて美意識がもともと江戸時代まではあったと思うんですよ。いわゆる為政者ですね信長秀吉にしても築城ということが基本ですから領民を生かさず殺さずといってもですねぇある程度のものを作らないと尊敬されないわけですよ。まあ前の権力者に対しての意識もあるし文化人でなければいけなかったわけでしょう。これがまあ戦後50年というと豊かさをなにで残すかというと建造物でしょう。
「そうですねぇ羽田から東京に来る時の建造物を外国の方がご覧になったらねみんなビックリなさるでしょうね。1戸1戸はちゃんとしていても全体を見たときにね。
≪為政者というか権力者は最高芸術として建造物を評価してん
「良い建築家が日本にはたくさんいるのにね。人
≪そしてまた海外から来ていただいてってパリのディファンスもものすごいコンペテションで最高の人が造る建物ですよね。旧市街とあいまってまことにバランスがとれているというなんか同じ人間としてセンスを持っている人たちいいものを作ろうということに
「東京というか東京の街がきれいだなというふうにしたいですよね。
≪文化力はねぇ軍事力と匹敵するじゃないかと思いますけどね。
「緑があって休むところがあってちょっと水が出たりして
≪ニューヨークに行きましですねちょっと感じたのは5つなんか癒しの要素がある。セントラルパークそれからブロードウェーでしょうそれからセラピーですよ精神的のものですね。それから教会が多い。ポケットパーク。銀座の目抜き通りを1つのビルをあれが不思議なんですけどもにニューヨーク市が破産したときにそれを買い取ったとかいうちょっと訳がわかんないですか、いずれにしてもで1キロぐらいおいて必ずポケットパークがあるんですよ。人間って不思議なもので歩いているとどっかに身を隠したいというあるんですね。それがビル一個分でしょうそこに樹木を植えておくに滝を作ってテーブルを置いてそこにだれが入ってもいいんですよ。そこに近くから食べ物買ってきてもいいし近くのレストランから食べ物をとってもいいしとてもいいですね。オフィスビルが高いところが目立ってますけども実はマンハッタン島はあそこに生活して快適なんですよ。
「そしてアパートのてっぺんには公園のような感じにしてすごく大
≪だいたい7階から10階の建物ズーと並んでいますよ。集合住宅ばっかりですよ。ても中庭すごいですよ。だからちゃんと考えているんですよ。
「これからやっぱりそうしていかないとね。やっぱり1つひとつの家は皆さん気をつかっていらっしゃって面白くしてらっしゃるんですけども、でもな700件もたくさんの家をご覧になったんですからずいぶん面白い経験をなさってるでしょうねまあいろいろ
≪見せていただいてそして建物もさることながら登場される方々がねぇにじみ出ますよねぇライフスタイルがそれを見ているといろんな評価があるんでしょうけども僕なんか参考にさせていただいてますねお宅も
「お宅もあれなんですけどもお嬢さんたちが影響を受けて建物やなんか
≪上の子がなんか将来建築家になるかということでまあ大変なことなんですけども一気いう建築士の資格を取るということは大変なことなんですけどもそれを目指してまぁんだけど驚いたのは大学生というの、普通は遊びますよね、自分の経験からもそうなんですけども課題を与えられてしながら作っていますよ。ランドスケープということなんですけどもここに立てるというときに模型を作って回りの緑までも作るですねそんなことやってですねぇ。この本に乗るという人たちはものすごいプロセスを経て選ばれてい。ですから見直しましたですね。
「お嬢さんたちが影響を受けてそういうふうになろうというですからすてきだなって思いますよねを
≪
黒柳「突然話が変わるんですけども渡辺篤志さんは俳優さんでもいらっしゃるんですけども、映画にもお出になったそうなんですけども久しぶりだったそうなんですけどもなんかは万里の長城ですごい映画ですね
渡辺≪王様の漢方という映画なんですけども中国を舞台に
「日中国交正常化30周年記念で
≪そうですね。
「まぁそのプログラムというですから映画のそれがも漢方(写真登場)これなんですけども。王様の漢方というのが映画なんだそうですけどもすごいんですってねなんかそういう中国の何千の歴史ということですから。これを見てたら中国五千年の歴史と書いてありましたよ。
≪この辺はちょっとアレなんですけども万里の長城は長さが4,000キロとか6,000キロとかいろいろな説があるんですけどもとにかく万里の長城は長い。そして中国は人口が多いということなんですけどもあそこまで行きますとですね張りの長女の1番高いところからこうして見回してみますとですねえ山々がすごくて。十重二十重というのはあそこから来ているんだなっていう感じですね。
「なるほど。あなたは日本の疲れたサラリーマンなんですって。
≪そうなんです
「それでみんなを連れてああいうところに行ってん向こうの俳優さんがあの大地の子のお父さんをやったあの素晴らしい俳優さん。なんていう名前でしたっけとっても発音が難しいんですけども
≪チューセイさん
「チューセイさんという。あの方も出てらっしゃる
≪あの方もお芝居がすごいんですが、踊りもやるしって太極拳ですねぇ。それから1個でもニコという楽器知っています?
「はい
≪もそれをねぇ撮影の合間に奏でるという。それを聞いていてどんなに撮影は大変なんですけども万里の長城の・・・
「ちょっと映画のVTRがあるそうなんでそれを見せていただいて~VTR~あれですよね考えてみたらあなたがナレーションをやってらっしゃるんですけどもナレーションとしてもお仕事は随分やってらっしゃるんですがこういう自分が出てらっしゃる映画の予告編のナレーションというのも珍しいですね。あなたはご出身が茨城
≪茨城なんですね。
「それでナレーションをやってうまくいくというのはとてもうれしいんですってね?
≪まあなまりがひどかったんで劇団に入って直してもらうということがこの世界に入るきっかけですから
「あううそれからするとナレーションというのはねぇ。今のは素晴らしいナレーションでしたね。
≪なかなか雄大な景色、それから癒しの映画なんで皆さんご覧になって途中で寝ないようにしていただかないと
「(笑)
≪
黒柳「(飲み物について)このお出ししているものはたいていはお客様が中もなさったものをお出ししているんですけども今までに生のパイナップルのジュースというのは初めてじゃなかったでしょうか。結構おいしいものだなと思って飲んでいるんですけども
渡辺≪いただきます
「お好きなんですか。仁美それで皆さんですね笑ちゃうんですけどもこの方のテレビ朝日から出している先ほどの建物のビデオなんですけどもこれが売れないですよとおっしゃってたんですけども何とか宣伝して売れるように今この番組の中で私やっておりますよね
≪すみません(笑)
「お出になった王様の漢方という映画もですねいやし系なんで寝ないでくださいって(笑)いう映画ですからね。皆さんでとっても謙そんな方なんですけどもでもまあそういうお仕事もおやりになっていて、ご自分の好きなことをおやりになるということはとても体にいいことなんじゃないでしょうかね
≪これが1番の癒しですよね。もう1つ申しあけたいですけどもノンマンリーダスというアメリカの若手の俳優が出ているんですよ。撮影5日遅れですね本当に雨の中車で行って、だれかひとりだけ待っててくれているんですよ、かれひとりだけで迎えてくれたんです。これは嬉しかったですよ。彼を見るだけでも価値がありそうです。
「そごう万里の長城の映画にアメリカの俳優さんも出ている
≪これだからね漢方を勉強をしに来ているんですね。漢方というのもと日本から見て”漢(中国)”の方角ということですからね。
「そういう役の人なんですか。
≪なかなかいい男でテニスがうまいっていうんですよ。僕もテニスをやるでしょう。でやろうと思ったら道具が届かなかったという。
「あのおもしろかったです今のはいい俳優だっていう話なんですけども。話は全然違うんですけども皆さんご存じかどうかわからないですけどもパイナップルジュースとオレンジジュースとそれからグレープフルーツジュースの3つを混ぜるんですね。カリフォルニアモーニングというジュースがもともとアメリカの方にあるんですよ。その3つだいたい均等に混ぜるとどんな味がすると思いますか?
≪いやいや西海岸風の
「それだけ強烈なものが合わせるとどんな味がするかと思ったらほとんど何の味もしないの(観客笑)
≪打ち消してしまう。
「それで美味しいなと思うとこれはカリフォルニアモーニングだと思うんですけども、個性とはそういうもので3つも強いものが入ってしまうと何でもなくなるというのが面白いと思うんです。
≪なるほど
「ぜひ皆さんもお試しください。私もこれをよくやっているんですけどもびっくりしました。こんなに何の味もしなくて面白い。でもまあどうでもいいんですけどもビデオも売れないとね
≪ひとつよろしく
「(笑)