2002年5月14日
黒柳「どうも吹石一恵さんです」
吹石≪どうもよろしくお願いします≫
「なんと大学生でいらして大学2年生?」
≪そうです≫
「めずらしいものを勉強されてるんですが」
≪学部の名前が日本語日本文学課というんです≫
「どういうことを勉強してるんですか?」
≪日本語を音声的な面から見たりとか体系、作りとかを勉強したり文法とか古典とかを勉強してます。≫
「今風の女の子で流行の言葉を使っているのをみると(気になる)」
≪ファーストフードのお店とかで「こちらになります」とか言われると”なる”っているのかなって。”こちらです”でいいんじゃないのかなって。もちろんその女性がいなくなってからですけども。≫
「それにしてもあなたは19歳。よくクイズ(※TBS「クイズ不思議発見」)で一緒になってるんですね。斜め前に座ってる方なんですけどもいつもあなたの答えがきちんとしてらして論理的なので私19歳と思ってなかったんですね。漠然と20何歳の方かなっと思ってて10代の方と一緒に出てるとは思わなかったの。よく言われない?」
≪よく若さがないとか(笑)。あんまりほとばしってないとか言われますね≫
「”わかんなーーい”とかそういう感じじゃないじゃないですか。言葉をやってらっしゃるからかもしれませんが」
≪でもそんなにしっかりしてないですよ≫
「よく化粧品のCMで(見るんですが)真っ黒い鞍のない裸馬にあなたもほとんど裸状態でバタンと乗っかったりするでしょ」
≪のけぞると言うか仰向きで(乗ってました)≫
「あれはどこの馬なんですか?」
≪すごい賢い馬だったんですよ。≫
「なかなかあんなことさせてくれないですよね」
≪わたしも最初ドキドキしてたんですよ。少し馬には乗ったことはあるんですども寝たことはないですし。≫
「下向きに寝そべるならできますけど上向きに寝そべるんですからね。でもあれ(CM)を見た方はどなたもあなたと分からなくてお化粧で変わるのかしら?」
≪普段あまりお化粧はしないのでベースとか軽いメークが多いので普段よりは違う感じのアイラインを多めに入れてもらったりとか。友達も「あれって吹石なの?」って聞いてきたりしますね≫
「私も聞いてもう一度見ても分かりませんでしたね(吹石笑)」
≪いやあメークのパワーって恐いですね(笑)≫
「身長は何センチでしたっけ?」
≪168センチ≫
「もうすぐ170センチ。まだまだ伸びるのよ。25の朝飯前までって言いますから」
≪本当ですか。私20の誕生日の朝まで伸びるって聞きました。≫
「私は25の朝飯前までって聞きましたけども」
≪じゃあこれから牛乳飲みます。≫
※黒柳さんとゲストの間にある花を指して
「今日のお花なんですけどもこれはゲストのイメージに合わせてやっていただいてるっていうのはもちろんご存知なんですけどもこれを造った人はあなたのことを本当に初々しいと思ったんだなって。」
≪白とピンクで凄く綺麗ですね。≫
「でもクイズでご一緒している時は19歳だとは思わなかったですね。」
≪19歳です≫
「この間あなたは(クイズ番組の)トップ賞で大きな大皿を手に入れた」
≪初めてのトップ賞でそれまで全然(クイズ番組の)成績は良くなくてトップ賞を取らせていただいて本番中に涙がでそうになって≫
「あれは大皿なんでお母様があなたは1人で住んでいるんで家(実家)に置いといたほうがいいんじゃないって言ったら」
≪いやだっていいました。始めてのトップ賞は後にも先にも1回きりじゃないですか。そんな大切なものを渡すわけにはいかないって≫
「お棺の中に入れてくれって」
≪死ぬときは一緒に入れてくれって≫
※黒柳さんは同番組のレギュラー
「でもいいものが当たってよかったですね。私も大変トップ賞を取っているように皆さんは思いますが私は安いものとかみんなが「いらなーーい」って言ったものを貰うことが多いですね(笑)。”小錦さんのすててこ”とかですよ(会場笑)そんなのもらってる人いないでしょ。それと悪魔よけとか言ってこんなに大きなおじさんの人形とかが当たるんですよ。役に立つ大皿とかの時に限って私はもらえないんですよ」
≪一緒にトップ賞を取ったときあったじゃないですか野々村さんと3人で。「あなたたちと同じ答えでいやよ」と言われた答えがスーパー(ひとしくん)で≫
「でもあなたのことを(番組中に)励ましたりしてるんですよ」
≪「だめよあきらめちゃ!!まだ問題捨てちゃだめ」とか叱咤激励をしていただいて(笑)≫
「ああそうですか。あれは(他人の)答えが全然見えないんですよ。」
≪なんかできないようになってるんですか?≫
「本人にしか見えないようになってるんですよ。まあそういう風にしっかりしてらっしゃるんですけども自分でも思うほど過保護に育てられた?」
≪小さい頃はそういう環境で育てられてきたのでわからなくて初めて自分が過保護だって気が付いたんですよ。高校に行ってたときに毎日駅まで母が送り迎えにきてくれたり、塾に行ってたんですけども10分もない距離なんですけども毎日父が車で送り迎えをしてくれたり。≫
「お父様は元近鉄バッファローズで活躍された選手で吹石徳一さん。その後近鉄のコーチをされて今は近鉄のスカウトをされています。弟さん2人?」
≪はい≫
※写真登場
「真ん中にいる弟さんは大きくなったんですって?」
≪190近くありまして。でも寮に入っていてあってないのでひょっとすると190になってるかもしれないです≫
「甲子園球児でありまして」
≪そうですね何度かは(甲子園出場を)経験はしてるんですけども≫
「190センチ近くあるのに170センチ近くのあなたを肩車してくれる。」
≪そうです。股のところにはいていって「なになになに」って言ってる間に肩車してそのまま歩いていったり。≫
「外で?」
≪いや中で。天井で頭打ったりしたんですけども(笑)≫
「でも可愛いわねお姉さんを肩車しようとしたり。」
≪お互い家にいないので私も1人暮らしだし弟も寮で暮らしているので会うのもごくごく少ないのであまりケンカとかはしないですね≫
「あなたが初代の紙おむつのモデルだって。よくよく育ったと思いますけどねえ。紙おむつのモデルって言うからには本当におむつをしてた時の」
≪そう。それは事務所に入るとかの全然前で≫
※赤ちゃん時代の写真登場
「あらかわいいーー。」
≪ポチャポチャですね≫
「紙おむつは言えばすぐに分かるところなので言わないでおきますがあなたもお世話になったんでしょうね」
≪まあそうですね≫
「でもこうやって紙おむつのモデルをやってた方がその間徹子の部屋もずっとやっていてそれで女優さんにおなりになって映画も何本も主演なさるようになってそれで(番組に)おでになって頂けるというんですからね」
≪それで私嘘じゃなくて「徹子の部屋」に出たくて番組に一緒に出させていただいてる時に直訴というかなんどか出させてくださいって言おうと思ったんだけども、まだ話が来てないってことはそういうタイミングじゃないんだなって。呼んでいただけるようにがんばろうって。だから今日は凄くうれしいです≫
※直訴=一定の手続きを経ずに直接、君主、将軍に訴えること
黒柳「まあーどうもありがとうございました。大学と仕事の両方をやってらっしゃるんで大変だと思いますけども。あなたが最初に仕事をされた時にいつもあなたのおばあ様がついて」
吹石≪そうです事務所の養成所と言うところがありましてそこで毎週日曜日レッスンがありましてそれまで1人で電車に乗ったことがなくて中学1年生の時ぐらいなんですけども母も父も(1人で養成所にレッスンを受けに行くのを)心配して、じゃ私がと言うことで祖母が大阪に梅田って言うところがあるんですけども付いてきてくれてました≫
※そのころの写真登場
「その今の事務所に(募集の時に)お出しする写真だそうで中学1年と言いますから13歳ぐらいですか。それで(おばあさんが)付いていらしたものですから事務所の人が誰も付いてこないでいらっしゃいと」
≪1年くらいずっと付いてきてくれてたんで(事務所の人が)そろそろ1人できてくださいって。でも内緒で(養成所の)ビルの下で待っててもらったんですよ。「1人で来ました」って言って「すごいね!!偉いね」って褒めてもらって。じゃあありがとうございましたって帰るときに私が1人で来たのが(事務所の人は)心配らしくて(ビルの)上から見てたんですって。そしたら待ってたおばちゃんと歩いていったものだから≫
「事務所の人が見てたのね」
≪おばあちゃんも一緒だって思ったらしくてまた電話で怒られました≫
「でもおばあちゃまもとてもお若くて凄く優しくておばあちゃまと出かけると何でも買ってくださる」
≪よく周りの人はおばあちゃんを騙してるって言うんですけども(笑)。≫
「まだあなたは成人になってないんですけども成人式の時のお着物も」
≪東京に出てきたときは1年ぐらい前なんですけども電話で「もうセッティングはしてあるから」と言われて「ええ!なにがやろ」と思って帰ったら着物の会社の方がいらしててお着物をいっぱい家に広げてて「ええーー」って。「着物やんか」って言われて自分でも(成人式は)ずっと先のことと思ってて。でも次から次へと着せてもらっておばあちゃんはこれがいいなとかお母さんはこれがいいとか言って最終的に2つまで絞り込んだんですけどもどうしても選びきれなくて。聞いてみると1つの方は祖母がいいと。もう1つの方はお母さんがいいと。どうしようどうしようと思ってたら2着買ってもらいました(申し訳なさそうに)≫
「あらーーでもお召しになるときは大変ね。どっち着るかって。」
≪午前の部と午後の部に分けて2回着ようかと。≫
「その間におじい様は送り迎えをやってくださるという」
≪そうですね祖母とお買い物に行ったときに「ごめんおじいちゃん何分の電車に乗ったから」というと迎えにきてくれるんです≫
「他にも兄弟はいらっしゃらないの?」
≪私が長女で一番最初の孫で女の子なんで凄く手をかけてもらったというか。≫
「お雛様なんかでもよく「全~部これ私のもの」って言ったんですって(笑)」
≪もう記憶にはないんですけどもよく祖父祖母父母から言われたのが「あんたは小さい頃から欲張りやった」って「ええ!なんで」って聞くと・・・それで祖父が宝石を扱う仕事をしていてその宝石とかおっきなお雛様とかを見て「これ全~部一恵ちゃんの」って行ってたらしいんですよ。≫
「事務所の人がお菓子なんか買ってきたりすると「これ全~部一恵ちゃんの」って(笑)」
≪少し違うんですけども「(お菓子を)これどこまで私のものですかね」って自分のものをすぐに確保したがるんです。≫
「でもそんな風には全然みえません。空手初段ですってねえあなた?」
≪そうです≫
黒柳「吹石さんは女優さんなんでいろんな役をやってらっしゃるんですがこの度名古屋テレビ開局40周年記念の山本周五郎作の「さぶ」を放送されるんですけども」
吹石≪はい。今夜です≫
「夜8時から。「さぶ」は山本周五郎のなかでもすごくみんなが大好きなもので舞台化もされてるんですけどもこれは名古屋の開局40周年。」
≪はい。それでこの番組(撮影)に入る前は勝手なプレッシャーを自分で感じていてすごくいやだったんですよ≫
「時代物ということもあるしね」
≪あと太秦で撮影ということもあってみんなから「いじめられるよ~」とか。実際はそんなことは全然なかったんですけども。そういう噂もあったり共演させていただく方も監督さんも凄い方ばっかしだったんで緊張してたんですけどもいざ撮影が始まって1カット撮り終えるとフッと楽になりまして現場は楽しかったんですけども≫
「これVTRお見せしようと思ったんですけどもあなたがおっしゃってるセリフは全部とっても重要なところで」
≪そうですとっても大事なとこなんです。自分の役のことを言おうとしたんですけども止めとこうかなって≫
「あなたの役はあなたが何かおっしゃるたびに全部何かがわかっちゃうんで」
≪そうです結構女性の深い部分が描かれてる役なんですね。≫
「とにかく見ていただきたいと言うことであなたがキーパーソンになってるということですね」
≪そうです≫
黒柳「野球選手で元近鉄バッファローズの選手だったお父様は家では無口」
吹石≪全然しゃべってくれません≫
「お父様からのメールも」
≪凄く短くて”イマカラ カエル”とか≫
「メールでも”ユキ ガ フッテ サムイ”ですよ」
≪でもメールを打ってくれるだけでも大進歩だと思います。≫
「外ではおしゃべりになってるらしいということが分かったんですって?」
≪そうなんです。近鉄の中村紀ヒロ選手と対談させていただく機会がありまして開口一番「お父さんよくしゃべりはりますよね。面白い方ですよね」って言われて「面白くないですよ」って。≫
「ダジャレみたいなのも」
≪言うみたいですよ。だから仕事場での父を盗撮してきてくれないかなって。盗聴でもいいんですけども。≫
「でも1回お父様が家で犬としゃべってるのを見たことがあるんですって?」
≪はい犬に「うんメーチャン」とか言ってしゃべりかけてるのをこっそり見てたんですけども見つかったら黙って散歩に行きました≫
「まあいずれにしても19歳でこれから大学の方の勉強も忙しくなると思うんですけども仕事も忙しくて何よりですよね。」
≪本当にこれからもよろしくお願いします≫
「ありがとうございました」