2002年8月7日
黒柳「お元気で何よりです。お嬢さまが大きくなって長女が?」
中井≪中学生になりました≫
「それで次女が?」
≪小学校の3年になりました。≫
「個性的に育ててらっしゃるそうなんですけども。で目の前には豪華なメロンジュース。」
≪こんあメロンジュースみたことないですよね≫
「じつは中井兄弟はですねメロン好きというか、弟さんの中井貴一さんもこの間いらしてくださいましたが。これはゲストの方にお聞きしてゲストの方がこういうものがいいというものをお出ししてるんですけども貴一さんもメロンジュースとおっしゃってお出ししたんですね。じつは21年前の偶然なんですけども今日と同じ日にあなたと貴一さんの2人でここにいらしてくださってもちろん初めてお目にかかったんですけどもその時もメロンジュースと(笑)」
≪進歩してないですね。≫
「その時は貴恵さんは女優だったんだけども貴一さんはまだ学生で1本映画にはおでになったんだけどもこれからの進路をまだ決めてらっしゃらないというときののVTRを見ながらなぜか中井家にはメロンを出してしまうこの番組なんですけどもちょっと見ていただきます」
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1981年8月7日放送
黒柳「本当にほがらかで。ここにメロンがありますがそのいきさつをちょっと」
※中井貴恵さんは自分の21年前のVTRを見て大変恥ずかしそうでした
貴恵≪あんたいいなさい≫
貴一『いえどうぞ』
≪いえ徹子の部屋はなんでもここに好きなものを出してくださるということで担当の方から聞いてじゃあ一番高い物にしようということでメロンにしようということで。本当にメロンだって(笑)≫
「お2人がメロンだメロンだっておっしゃったのでなるだけお客様の意に添うような物にしようと」
≪メロンジュースでいいですっていたのに本当にメロンがでてくるなんて(笑)≫
「どうぞ。なんかお姉さまとしてはこんど貴一さんが映画におでになることで反対をなすったと聞いてますが」
≪違う仕事をさせたいなというのが私の希望だったんですけども、だいぶ映画の話が進んでから私の方に「親父を知りたいから映画をやりたい」と言われたんで≫
「あなた(貴一さん)はお母様にご相談になりました?」
『もう大学生だから自分1人で生きていくんだからあなたがちゃんと最後は決めなさいと』
「それであなたは今お考え中」
『はい』
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≪半分ですか歳(笑)≫
「ビックリしますね。でもお変わりないわねって、21年前なんですから。貴一さんもお顔はあの時と変わりなく。でもメロンは出てましたね」
≪今だにメロンに執着していて≫
※お父さんは佐田啓二さん。俳優
「きゅうにお父様がお亡くなりになってお母さんが1人で育ててくださったんでこの間つましい暮らしなんであまりいいものを食べてないんで何でもいいですと言われたらついメロンと言っちゃうんですと。でもあの時はあなたは俳優にはならない方がいいとおっしゃっていたんですけども、考え中の彼に対して」
≪ああそうですね。でもこんなすばらしい職業に就けて天職と思ってやってますから良かったですね私の言う事を聞かないで(笑)≫
「やっぱり俳優になろうと決めて上手くいってるしこの間(貴一さんは)ご結婚もされておめでとうございます。でも本当にお父様がお亡くなりになった時は若かったんですね」
≪37か8≫
「本当に子煩悩だったって当時の8ミリを持ってきて見せていただいたじゃない。お家のお庭でね」
≪最初の子供は男の子がいいっていってたみたいなんですね。女の子が生まれてきたらいらないって言ってたらしいんですけども生まれたらメロメロで(貴恵さんが姉。貴一さんが弟)。これは生まれてすぐ(の写真)≫
「これあなた可愛いわねえ。だけど38で。お父様がお亡くなりになった時はあなたは何歳?」
≪小学校1年生の夏休みです≫
「貴一さんは覚えてないぐらいちいさかった」
≪そうですね弟は3歳前でしたのでほとんど記憶はない≫
「でもお母様は再婚なさらないであなたたちをお育てになって同じお家で。考えてみると子供の時はお分かりじゃないかもしれないですけども若い未亡人ですよねお母様は。どういうお気持ちですかやっぱりありがたいって?」
≪あのねえたぶん弟もそうだと思うんですけども母が再婚するって考えた事はなかったと思いますね。あの父親以外の人間は考えられない。子供から見ても母はあの人以外の代わりはないって思ってましたので。≫
「でもお母様の中にはいつもお父様があるって。」
≪そうですね。そのまま全部とってありますし≫
「お母様に私1回お目にかかったんですけどもまあ背の高い方で姿かたちがいい方で驚いたんですけども」
≪もう今はおばあさんになったんですけども。昔の人にしては大きくて家族の中では私が一番小さいんですね。168か9あるんですよ家の母は。恐かったです小さいときは≫
「そうだと思います。見上げるような感じでね。それであなたのお嬢さん、長女の方はすごく料理が上手で」
≪好きなんですね。私札幌に7年住んでまして札幌で2人を産んだものですからあの小さいときは外に出るよりは家の中で遊ぶ方が多くて台所をやると女の子なんで台所にちょくちょく来るんで最初に包丁で物を切らせてみようと思ったら不通の包丁は危ないんで洋食ナイフでお豆腐を切らせて見たんですね。今度はきゅうりを切らせてみようと思ったらかえって洋食ナイフというのは危ないんですね。切れないので。で4歳の誕生日の時に本当に料理がすきそうなのでこんなに小さい子供用の包丁が売ってるんですね。ちゃんと切れてそのれを4歳の誕生日の時に与えたんですよ。それをいまもずっと使っていて家の包丁置きに入ってるんですけども≫
「あら可愛い」
≪それを与えたせいかわからないですけどもとても料理が好きで≫
「今日は私が作るとおっしゃると」
≪そうですね小学校4年生の時ぐらいから週末は私が朝作ると言って。作ってる時は台所に入っちゃいけない決まりがあるんですよ≫
「見ちゃいけないの」
≪見ちゃいけないんです。で出来上がったものをみんなおいしいっていって食べなければいけないんですけども≫
「でも変わってるんですってねでてくるお料理が」
≪そうですね。6年始ぐらいの時は台所にある野菜とかで自分でその時に考えて作るんですね。だから私が発想しない料理があってすごく面白かったですね。どうしてこんなことを考えるのかなって≫
「そういうことは考えられないですね。あなたでもビックリするんだったら上手にお作りになったんでしょうね」
≪でも例えばコロッケを1から作りなさいって言ってもできないと思うんですけどもその日にあるものであげたり、煮たり結構するんですきなのかなって思って見てるんですけどもね≫
「あなたは旦那さんのお弁当は愛妻弁当は最初から作ってらっしゃるんですね」
≪そうなんです。結婚してすぐにアメリカに住んでたんでカフェテリアの食事がおいしくないって言うんで何でもいいんからごはんを入れて持っていったら日本に帰ってからもずーとお弁当を≫
「やっぱり毎日のものですから体にいいものなんで愛妻弁当はいいんじゃないですか」
≪主人のお弁当よりも娘のお弁当の方が気を使うっていうか。上のお姉ちゃんは料理が好きなんで味の食べた時のおいしいとかまずいとかじゃなくて「今日はだしが足りない」とかいうんですよ(笑)。炒め方が足りないとか≫
「シェフに毎日作ってるようなものなんですね」
≪そうそうそうなんですよ。だからいつも嫌なんですよ娘のを作る時は≫
「それから小さいほうのお嬢さんはコトコちゃんとおっしゃって可愛いんですけども探しものの名人なんですってね。」
≪そうなんですよ家で何かがないというときはどういうわけか次女に聞くとどこにあるのか知ってるんですよ。≫
「どうしてどこにあるのか知ってるんでしょうね」
≪そうですね。「お母さんのこれ見なかった」ていうとしばらく考えてそれはあそこのあそこにあるって言うんですよ。≫
「記憶力がいいんですかね?」
≪そうなんですかね。道路も道もすごく分かるんですよ。そこの場所に来るとここは何とかの時にきたことないって言うんですよ。≫
「だから視覚的なものと記憶的なもので、なにかをスッとあけたときに見た記憶と見たものがすっと分かるからすぐに分かるんじゃない」
≪だから何か物がなくなった時には学校から帰ってくるのをまって聞くんです≫
「家に来ていただきたい。私はほとんどに時間は探し物をしていますから。それじゃあコトコちゃんは自分のものを探したりはしてないの?」
≪ええお姉ちゃんは1日中探しているんですよ、妹の方は探さないですね。≫
「面白いわね」
≪ちゃんと同じように育てたつもりなんですけどもね≫
「コトコちゃんはお料理はしないの?」
≪お姉ちゃんが上手だと思うんで控えてるのがあるかもしれない≫
「でも探し物をしている時にあれはどこ言ったかしらっていったら見つけだしてくれる子がいたら便利って言ったら悪いけども便利よね。」
≪母がカギがないっていうときにこれは出番だっていうことで電話がかかってきたんですよ。≫
「お母様のお家の方でも」
≪バアバの家のカギがないんだけどもコトちゃんどこにあるかわかんないかなって。そしたら今から探しに行こうと言ってる矢先におばあちゃんから電話がかかってきて「コトちゃんごめんあった。バアバのハンドバックの中から見つかった」って言ったら半べそをかくぐらいがっかりして。だから子供は何か使命を与えるということは必要なのかなって(笑)≫
「そうでしょうね自分が頼りにされてるっていうのが必要なんですかね」
≪大人になって役に立ちますかね?≫
「それは役に立ちますよ。立つでしょう」
≪フフフ(笑)≫
黒柳「貴一さんの結婚式にお嬢さん2人はフラワーガールっていうの?」
中井≪間に合ってよかったです(笑)≫
「もっと結婚しないでいると?」
≪留袖着ていかないといけなかったかも。≫
「でも伺ったんだけども私も本当に胸が打たれて涙が出そうになったんだけどもお父様の亡くなった歳を越えるまでは結婚する気持ちがわかなかったっていうねえ。38歳っていうお父様の亡くなった歳が」
≪そうですね。弟の中にいる父親と私の中にある父親は全く違うもので。そういう感情は長女である私には計り知れないものなんですね。こんど家からいっぱい洋服が出てきてそれはいたむとよくないっていうんで早稲田大学の演劇博物館に家の母が渡すということで預かってもらう事になったんですね。≫
「今までそのままとっておいたのね」
≪私はすごい以外でずっと取っておくと思ったんですね。でも母はすごく喜んだんですね。≫
「台本から何から全部預かってくださると」
≪そうなんです。私も母校なのであのすごくうれしかったです。ちょっと意外な部分もこのままずっと側においていくのかなって思ってましたので≫
「親とか兄弟とかずっと一緒に過ごしてましてもねやっぱりあるところはわかんないところってね。だからお父様の年齢を超えたところで貴一さんは結婚しようとおきめになったていうのはね。お父様も喜んでらしゃるでしょう。そういうところが貴一さんの中にあったというのが一種の傷っていうのか子供なりのねそういうお父様のなくなった年まで自分は生きるのかっていう不安みたいなものまであったというのはビックリしたんですけども。いまはお幸せそうでなによりですけども。さて今はライフワークのようにしてやってらっしゃるんですけども正しい名称は「読み聞かせの輪」」
≪ええと会の名称は”大人と子供のための読み聞かせの会”て言う会の名前なんですけども≫
「首都圏のだいた2時間ぐらいのところの学校・幼稚園・病院・保育園そういうところですかみせてらっしゃるのでVTRがあるので全部手作りでやってらっしゃるんですがお読みになるのはあなたがお読みになるんですが、これは5月12日に行われた品川で行われた特別公演だったんですね」
~VTR/大きな絵を見せながら中井さんが朗読。尺八などの楽器演奏つき~
「あれは一緒にやってらっしゃる方なんですか尺八と」
≪あの方たちはプロの演奏家として活動してらっしゃる方なんですけどもご夫婦でやはり同じ年代のお子さんをお持ちで私がお願いしたらぜひということで。≫
「ピアノのかたはメンバー」
≪ピアノは私の小学校の頃の同級生でお父さんお母さんそれからお母さんの妹って言う感じの≫
「ほんとに小人数で手作りでっていう感じで。無料で」
≪ボランティアで≫
「でも帰りに募金をお願いしますって言う事でその募金をいろいろなところにプレゼントしてらっしゃるということなんですけども。でもすごいのね4年間で330回を超えるということで、ちょっと計算してみると5日に1回やっているという計算なのね」
≪そうですね、あのまあ一番最初はこういうことをやりたいなって言うきっかけは1冊の本を読んだ事がきっかけでそれを読んで「ええ大人もこんなに感動するの」って言うのを初めて味わったものですからこの感動を娘と私以外の人に伝えたいなって思ったのがきっかけなんですね。私が読んであげたい、読んであげるのはお話だけじゃなくて音楽もくっつけたらどうかなって。音楽とお話だったら大きな絵で見せてあげたらどうかなって言う感じで今の形になってっいたんですけどもさいしょはお願いしますここでやらしてくだし≫
「こういうところでやらしてくださいとお願いしてらしたんですけども」
≪自分の子供をの幼稚園、小学校、お友達の小学校に行って校長先生にお願いしてやらしていただいたんですけども≫
黒柳「初めは口コミだったんだけどもこの頃はいろんなところからの出演依頼が多くて」
中井≪どんどん広がって言ったんですけども正直言ってこんあに続けてこれるとは思ってなかったんですね。最初は10ヶ所ぐらいでいいかなって思ってたんですけども、どんどん声をかけてくださる方と次のお話はなんですかと待ってくださる方がいて。子供たちも自分で本を読む感じとは違うみたいなんですね。音楽が加わったり絵を見るということであのお話の世界はどんどん膨らむみたいで。会が始まる前に子供に本を読むのは好きって聞くと本を読むことがいい事だと思ってるんでみんな一応手をあげるんですけども、「本を読むのは嫌い?」ってきくと結構恐る恐る手をあげる子がいて何で嫌いなのって聞くと自分で字を読むのが面倒くさい、人に読んでもらえる方が好き、えがもっと一杯合った方が楽しい。結局自分で読む以外のものを与えてあげると本もまた違うものとして入っていくみたいで≫
「じゃあ続けてやらないとみたいな?」
≪そうですね(笑)もうちょっとやろうかなって≫
黒柳「で今の絵本の読み聞かせの会は無料なんですけども後で募金をみなさまのよろしくお願いしますと。ずいぶんいろんな所に寄付されてるんですね」
中井≪はい。一番最初は夏目雅子さんのひまわり基金のほうにお送りしてそれから盲導犬の協会とか聴導犬の協会とかあと障害者のための芸術協会とか。6箇所目に黒柳さんのトット基金に≫
「耳の不自由な俳優さんの劇団を私は全面的に支援してるんですけどもトット基金という。そこにくださって。俳優たちが俳優の方からいただいたって特に喜んでイザキさんていう耳の聞こえない俳優さんが小池さんというかたと一緒に」
≪さっきのVTRの講演にもきてくださって。≫
「それでイザキさんがみんあにお礼も言ったんだけども」
≪後ろに大きな空が書かれている絵があるんですけどもそこで鳥が飛んでゆくのを手話でやってくださって≫
「子供たちビックリしたでしょう?」
≪そうですね初めて一切言葉が無く手話の通訳でっていうのを見た子供たちも多かったと思いますから≫
「それで事務をやってくださった小池ノリコさんていう方がいらしたんですけども、あの小池ノリコさんは亡くなったコロンボの声をやってらっしゃった小池アサオさんの従兄弟」
≪そうなんですか≫
「じつは小池さんが亡くなった時に奥さんがすぐに仕事がいるって思ったときに私はトット基金でトット文化館とかを作んないといけなくてそこの事務員が必要だったんです。それで小池さんの奥様、未亡人に仕事していただけないってマネージメントもお出来になるだろうって。その小池アサオさあんの奥さんの小池リョウコさんとおっしゃるんですけどもこのかたが20年近くやってくださってそれでもうそろそろ止めるわっていうときに小池アサオさんの従兄弟の小池ノリコさんを紹介してくださったんです。」
≪そうですか。≫
「お続けになってねどうも」