本日の徹子の部屋ゲストは北野大さん

2002年9月9日

黒柳「北野大さんです。よくいらしてくださいました。教授でいらっしゃいまして経営環境学科の教授で全体の課長と」

北野≪いちおう学科長ということになっています≫

「あれですよねお母さんが望んでらした仕事じゃないでしょうか」

≪そうですねお袋は誰か1人を博士にして教授にしたいという夢があったからじゃないでしょうか≫

「また経済産業省の化学物質委員ということでこの前もずいぶんいろんなことを教えてくださって私も覚えてるんですけども」

≪いい生徒さんですね≫

「おみお付けを1杯流しに捨てますとお魚が泳げる用にするためにはお風呂桶5つ分の水が必要とおっしゃいましたね。できることなら捨てないで紙かなんかにしませて」

≪お味噌汁は食べるだけ作ればいいんですよね。うちのお袋の頃は常におひつにご飯が残っていて、お鍋にお味噌汁が残っているのが幸せなんですよ。お客さん来ても食べられるように。それが今ではダメなんですよね≫

「おみ御付けをご飯にかけて食べたりもしましたけども今はそうはいかないんですよね。それから油がすごいんですよね。天ぷら油を残ったやつを捨てたりすると」

≪風呂桶でね大体300リットルというんですけどもあれを330杯ですから1年分ですよ。≫

「お魚が住めるようになるには人の1年分のお水を」

≪混ぜて薄めないと魚が住めなくなるという計算上ね。何気なくねうちぐらいいだろうとか少しぐらいとかは困るんですね≫

「まあ少しだったら紙で拭いて燃えるごみに捨てたりね。それからあれなんですねおでんの残りのお汁なんかが」

≪あれもそうなんですよ25杯ですか≫

「おでんの残り500ミリ捨てますとお風呂桶25杯分。まあお魚だってかわいそうですよねおみ御付けの中で泳いだりしたら。油だとかね。問題なのは塩分を控えめにしようとか言うことでラーメンのお汁なんかを残そうということになってますよね。」

≪そうなんですよね≫

「どうしたら」

≪困っちゃうんですね。そういうところは止むおえないと思ってます。≫

「まあね。でも他のものは仕方が無いからそこに捨てないように、流しに捨てないように。それヵらお米のとぎ汁っていうのも」

≪そうなんですよね。でも全部捨てないというのも大変ですから私いつも申し上げてますおは最初の1回だけ真っ白になりますねその分だけは流さないでボウルにとっていただいて庭やプランターにまいていただいて肥料になりますから。2杯目からは大丈夫ですから。≫

「マンションなんかに住んでましてもどっかに植え込みとかがありますからね」

≪プランターとかにね≫

「こういうことをネ皆さんお聞きになりますよねそうすると気になりますでしょ。こういう風にしようと全員が思えば」

≪結局なぜ私がそういう事をいうかと言いますと皮の水が汚れてきてその川の水が水道水になってくるんですよね。水道水がまずいとか臭いとかまた発がん物質がはいってんるんじゃないかとか。それは川の水が汚れてきている、その川の水を汚しているのは家庭の排水なんですね。1人1人がおいしい水を飲むには1人1人がちょっとした工夫を≫

「汚染されればされるほどそれを殺すために」

≪塩素ですね。塩素で分解するんですね。水にはこういう言葉があるんですよ”手間隙かけた水ほどまずい”ってうね。川のせせらぎの水なんておいしいですよね≫

「そのままですから」

≪手間隙かけた水ほどまずいと。お料理は手間隙かけたほうがおいしいんでしょうが。≫

「それから今電気が大変なんですけども節電しようということになってるんですが、何の気なしにつけているあのポット。あれがまた日本中の人がポットをつけていると大変なんですって」

≪まあ普段ねえ朝飲んで昼まで残しておくということは無いでしょうから抜いておくとかですね必要なんですね≫

「本当は飲むたびにガスとかで沸かすほうが本当は経済的なんですけどもねえ」

≪それいがいに待機電力というのがありますよね。テレビとかビデオとか。特にテレビなんですけどもスイッチ入れると絵が出ますよねそれは待機電力として電気が流れているわけです。計算すると家庭で使う電力の10~13%が待機電力なんですよ。≫

「使ってない時の」

≪ようするにあっためておくという。コンセントを抜いていただいておくとか。カチカチとスイッチのついたね≫

「わたしもねお目にかかって以来ね経済観念というかねお金のことだけじゃなくて、こういうこれグら長いやつでパチパチパチと電気を入れて使う時だけスイッチを入れるやつ。」

≪そうですねテレビとかのコンセントは裏にありますからいちいち裏に回ってコンセント抜くのは大変ですからねですからテープカットできっておけばね。なんでこういうことばっかしいうかというと経済だけじゃなくてね地球の温暖化の問題がありまして電力の50%は化石燃料ですから1つの温暖化に繋がりますから小さい事ですけども皆さんがしていかなければいけないんですよね≫

「あれ本当に何でもかんでも突っ込んでおくとこれは使ってないからといっても電力を使ってるんですね。」

≪ですからガスの湯沸し機も使い終ったら口を切っていただいたほうがいいわけですよね。≫

「でも冷蔵庫のようなずっと付けっ放しにしておかないといけないものやFAXですね。仕方が無いものはしょうがないですね」

≪タイマーが付いてるものはきっておくと無茶苦茶になりますから止む終えないですよね。≫

「でもテレビなんかはかなりの電力だと思いますね。触ると暑くなってますからね」

≪だからスイッチを抜いて直ぐに写らないのは我慢していただいて。昔は蛍光灯の事を反応が鈍い蛍光灯といって≫

「そうそうそう」

≪直ぐにつかないということもありましたけども。まあそのぐらいは良いじゃないですか≫

「それから私は常々伺おうと思ってたんですけども自動車で信号のところでいちいちエンジンを切ったほうが良いのかどうかっていう」

≪アイドリンクストップっていうやつですよね。大体いろんな種類があるんですけども5分が目安なんですよね。5分以上長く駐車する時はエンジンを切ったほうがいいですね≫

「要するに渋滞して込んでる時はきった方がいいと」

≪普通の信号だと1分か1分半ですからそれぐらいだときらなくても良いですね≫

「ようするにみなさん5分以上になりそうだと思う停車をしないとならないと思うと切っておいたほういがいい。それでもう一回エンジンをいれるとウォーンとなるので悪そうに思うけども5分だときった方がいいと。」

≪そうでうsね5分間が目安です。≫

「今までは公害だとかいいってたんですけどもこのごろは環境とかいうそうですけども、あの産業のものが多いとおもったけども一般家庭のほうが多いと」

≪最近はあまり公害と言う言葉は聞かないですよね環境という言葉に置き換わってますよね。公害のころは産業型環境問題と言って産業に起因する環境問題だったんですけども、大気汚染だというと工場の煙とか水質汚濁というと工場の排水だったんですね。それが今は都市型・生活型環境問題になったんですね。大気汚染というと半分以上が排気ガスになったり、水質汚濁というと家庭の排水が大きな要素を占めてきていると≫

「かんがえてみると子供まで携帯を持ってますよね。充電するやつがあちこちにあったり、テレビもいくつもあったり使いますねえ。ゲームもやったりするだろうし」

≪まあできればテレビは家族団らんで一家で見ていただくのが良いんですけどね。家族の会話も出来るしね。≫

「そういう風にしていかないと日本はこれからやっていかれない、世界ですけれどもやっていくということがね」

≪ライフスタイルを変えていくというのがね。昔のいい面もありましたけどね。私は携帯なんてけしからんと思ってるんですけどね。内なんか電話はわざと居間においておくんですよ。そうすると電話が誰からかかってきたのか分かりますよね。でテレビ見ながら話を聞いてるわけですよね。何を話してるのか。でも携帯だと自分の部屋でやられると誰と話してるのか。≫

「でも昔は若い女の人だと男の人が出ちゃって「いません」とか「君は誰だね」とかいうから」

≪つっけんどんにいいますからね≫

「今はそんな必要が無いですからね」

≪携帯が携帯で必要なところはありますけども子供をもってる親としてはですね不安なところがあるんですね≫

「自分の部屋でなんでもするから引きこもり、このごろお父さんでも引きこもりの人が多いといいますからね。家に帰ってくると自分の部屋に行って食べるものも自分の部屋に持っていて食べるお父さんもいるそうなので」

≪ぼくはそんな事してませんよ(笑)。昔はお父さんは1品料理も多かったり新聞もまず親父からとか。私兄貴と一緒の頃新聞は見られなかったですからね。お風呂も最初に入る。今はお父さんが最期に入って洗って出てくるというね(笑)≫

「そうですよ。」

≪今は兄弟みたいな関係になっちゃったていう。横になっちゃたんですね≫

「精神的に親しいのはいいんですけども、むやみに恐がる事も無いんですけども昔のお父さんは恐かったですからでも私はお母さんが上手だったと思うんですよ。お父さんが今晩は遅いと分かっていても待ってましょうとかちょっと言って、お父さんは遅いだろうからお先にいただいてましょうとかいってねこの良いのはお父さんにおいといてとか言ってねいつも子供には父親の存在を立ててね」

≪ありましたよね。内のこのまえ息子だったか変な口の利きかたしたら女房が「あなたお父さんになんて口にきき方するの」って怒ってましたけどもね。そういうことを言ってもらうとホッとしますけどね。最近は子供と一緒になって悪口言ったりして「バカ」とか「お父さんに似て」とか(会場笑)。困りますね≫

「今日はお父さんいないからおいしいもの食べようとかいってね」

≪冗談じゃないよという気がしますね≫

「本当にいろんなことがねこの前ここにSEXの専門の先生がいらしてくださったときにやはち男の子というのはお母さんに抱かれている時にお母さんに初恋するんですって。そうするとお母さんは自分のものだと思ってるのにそこに父親というものがいてお母さんはその人が来るといそいそして自分を置いてその人のところに行くんでそこで失恋して、俺も自分のを見つけていくぞとなんとなく思っていくんですって。ところが今はお母さんはお父さんにいそいそしないのでずっとべったりのまんま初恋のまんまで言っちゃうので、次に結婚する時に全部影響しちゃうんですって」

≪なるほど。≫

「だからやっぱりご主人を大切にする振る舞いを見せないのはいろんな意味でよくないと思うんですけどねえ。いつからこんなになりましたかねえ」

≪がっこうでも教師と生徒の間が上下じゃなくて横になってくるというのがねえなんかそういうのがいいんだという風潮になってきましたね≫

「お厳しいんですってね先生は」

≪それは授業は授業で別ですからねテレビでバカな事をやっているのとは違うぞと言ってね。≫

「そうなんですって(笑)」

≪そこは厳しいですよ僕は。≫

「なんか聞いてるか聞いてないか生徒に書かせたりして」

≪あの、出席とって出席カードの裏に質問表を書いてもらうようにしてるんですね。今日の授業で分からないところや感動した事を書いてくれと言ってリアクションペーパといってそれを分類して、翌週に説明して少しオアーバラップしおながら授業をやっていくんですけどね≫

「ちゃんと授業を聞いてないと何もかけないですよね」

≪それから人に迷惑をかけることは絶対許さないということでね遅刻する事ですよね、私語。人に迷惑をかけることはダメだよと≫

「先生の教室で電話なんてかけてる人はいない?」

≪それは1年生の最初の頃に教室入ったら帽子は脱ぐもんだよと、携帯はoffにするものだよと。最初から静かに勉強するもんだというルールといいますかしつけをしないと駄目なんですよね。≫

「じゃあみんな従って」

≪ええ僕の授業に出てくる子はですね。≫

「それはいいですね」

≪ええ≫

黒柳「この前出ていただいたのは9年前でございましたので丸3年前にお母さまがお亡くなりになって。お母さまは95さいでお亡くなりになって。皆様は大往生とか」

北野≪大往生とか天寿を全うしたとか言いますけども家族にすればね1日でも長く生きて欲しかったというのがありますよね≫

「病院にお入りになったときはお母さますごく元気で」

≪元気だったんですよ。とにかくお医者さんがまだ廊下にいるのに「やぶ医者なもんだから私は治るのも治んないよ」とかいうんですよ。先生もなれておばあちゃんゴメンネとかいったりして≫

「たけしさんがすごくベネチアでいい賞をとりましたよね金獅子賞。お母さまは本当の金だと思ってらしたんでしょ」

≪そうですね「なんだそんなもんかい私の入れ歯になるね」とか言ったりして。≫

「とてもお元気でいらしたんですけども最期の「菊次郎の夏」をお出しになったときに」

≪11年の5月ぐらいにすこしこっちがなにかいっても言ってる事分かってくれてるのかなっていう感じになってきて応答がなくなってきたんですね。それまではたけしが花を持って見舞いに行くと「私は花なんかいらないよ。私はお金のほうがよかったよ」ってそういう事を言うんですよ≫

「そういう事を言うんですか」

≪先生にはセーターをもってこいとか看護婦さんには何持ってこいとかいうんですよ。もちろん先生はとらないですけどもねたけしの母親だということで誇りも会ったみたいで。≫

「たけしさんがお小遣いを上げていたのを貯金してくださってたとかね」

≪そうですね年中そのお金をよこせよこせといって弟は欲の深いばばあだとか言ってましたけどね。やぱっりああいう世界だからいつダメになるか分からないんですね。お金はたけしが全部使っちゃうから全部貯金してたと≫

「ありがたいですねたけしさんの為に全部貯金してくださってたんですって。でもその菊次郎の夏もカンヌで賞をもらえるんじゃないかってみんながそう言ってたんですけどもねあのときはおもらいになれなかったんですよね」

≪そうですね良い映画だったんですけどね≫

「良い映画でした。そしたらお母さまはとってもたけしさんを慰めて。お前は良くやったよと。自慢の親孝行の息子なんだからとって」

≪珍しいですよ。ほとんどバカタケですから。バカタケシ、タケシバカタケシですから。めったに、それが最期だったのかもしれないですね≫

「でも御葬式の時にはたけしさんは泣いてらしたんですけどもご家族と一緒の時はなにかそんなないてる風には見せないようにしてらしたんですって」

≪まあかれはお笑いですからどういう風に記者会見をしようかといったんですね。ギャグとばすのもまずいかなとか真面目にやるのもまずいかなとか。結局最期には彼は大泣きしましたでしょう≫

「そう小学生みたいに泣きましたよね可哀想にね。もらい泣きレポーターの人もしてましたよね。」

≪大雨降って雷なってかれはレポーターには泣かされちゃったよってテレながら言ってましたけども。≫

「あんなつもりじゃなかったけどもワッてね。でもお母さまが亡くなりになったことはあのお電話でたけしさんからお兄様にあったんですって」

≪そうです姉がね結局動転して僕の携帯にかけたんですね。でも僕は家では携帯は繋がんないんですよ。次は弟の携帯だっていうんで自分の携帯に入ってる番号に次から次へとかけていったんですね。私は家で原稿を書いていたら弟から「あんちゃん、母ちゃん死んだんだってな」って。「え!また弟のお弟子さんがギャグにしたのかなと思って、そんなの聞いてないぞ」と言ってすぐに姉にかけたらなくなったということでびっくりしましたね。≫

「でもみなさんご兄弟でいい協力をなさったんですよ。そのいい協力というのをコマーシャルのあとで」

≪はい≫

黒柳「まあ北野さんのご家族はお母さんのことが好きだったんでしょう。13年前から今日のお客様の大さんはお母さまと一緒に」

北野≪1番ぐうたらな息子だったと。長男は昔から頭もいいししっかりしてるし何の心配も無かったと。今も心配は無い。たけしには苦労させられたと。でもおかげさまでどうにかなった。今は心配は無い。で1番心配なのはお前だと。お前は気が弱くてね心配だと。だから一緒に住んであげてんだよと(笑)。次男なのに女房と子供を説得しておばあちゃんと一緒に住もうねと面倒見てるつもりでいたんですけどもお袋に言わせると住んであげてるんだと≫

「ご長男と一緒に住んでいたんだけども転勤ということになって。大さんは茨城の方に住んでらして」

≪大学の研究室が茨城にありましたものですからね≫

「でもお母さまは絶対に足立区から動きたくないと。」

≪数十年いましたのでね≫

「それでご家族を説得して茨城から足立の方に引越し」

≪そうです。≫

「それでお母さまと一緒にすんでらしたと。」

≪そうですね兄は転勤先に行こうよとか姉は軽井沢に行おいでよとか私は茨城においでよとか言っても嫌だと。弟だけは来いとは言わなかったですけどね(会場笑)。母ちゃんは何十年ここにいるんだからここにおいとけと、お手伝いさんは俺が用意するからと言って断ったんですけどね。≫

「それで次男の大さんと一緒に住む事になったんですけども軽井沢に住んでいるお嬢さんのところに遊びに行ったときに転んだ」

≪年取って転んだりすると大変だから夜は絶対に外出しちゃダメだよといったんですね。お袋は歩く事が健康だということでよく歩き回ったんですけどもだめだというのに歩き回って不良ばあちゃんで、怪我して大たい骨の骨を折って入院しちゃったんですね≫

「軽井沢で入院したんですね」

≪そうですね結局姉のところに行っていましたから。でその時反省しているのが大部屋いれりゃあ良かったんですよ。たけしの母ということで見栄張っちゃたものですから個室に入れちゃったんですよ。個室というのはどうしても人間つながりが薄くなりますよね≫

「どなたかが付いていてもね」

≪それで申し訳なかったなっていう反省があるんですが≫

「とにかくお金はそれぞれの子供が出すと、それでそれぞれの奥様が交代で」

≪そうです我々はいけませんのでね女房が1週間ずつ頼むよと≫

「すごいんですよ。1週間ずつ」

≪4人いますから。姉は近いんで毎日きてくれてましたけどね≫

「4人の女性が1週間ずつ付きっ切りで。そういう風にしてやさしくお母様に接してらしたからまあそういう点ではね」

≪恐いお姑さんでしたからね(笑)≫

「ああそうですねお嫁さんにとってはね。でも心の中では喜んでらしたと思いますけどね」

≪そうですね≫

黒柳「もちろん皆様がお若いときですけどもお母さまがすごいのはこれからは工業の世界だからみんな科学の勉強をさせたいと。」

北野≪技術を身に付けて腕にしょくをつけておけと。日本という国もこれからは工業でやっていく国になるんだからと。兄も工学部機械ですよね。で弟も工学部機械科に行きましたけどね≫

「たけしさんもねえ」

≪途中でやめちゃいましたけども私は工学部の化学ですよね。全部科学ですよね≫

「お母さんの望みどおりいらっしゃって。でもこれからは工業・科学の時代だってみんな分かっていてもね本当にそういう風にとはみなさんおっしゃらなかったじゃないですかね」

≪そういう先見性といいますかね。とそれを実際にやらせちゃうという強さですよね。≫

「まあ”たけしくんハイ”でお兄様は外で街灯の下で勉強をしてらっしゃいましたけども」

≪私なんかもね息子には同じ工学部科学にいってほしかったんですけどもね俺は理科系はいやだよといわれてそうかと(笑)≫

「商学部なんですってね」

≪行ってますけどもね≫

「金融の。それでお嬢様はジャーナリストの方に」

≪ええボストンの方に行ってますけどねえ≫

「そこはちょっとおばあ様の意に添わなかった」

≪そうですね。でも孫には甘いんですよね。息子にはガンガン言うけども。いつも内の孫は天才だといって近所のひんしゅくをかってましたけどね。内の孫はシュウというんですけども「シュウちゃん勉強して大学に行くんだよ。受かったらおばあちゃん車を買ってあげるよ」とか言ってね。≫

「ああそうなんですか」

≪孫には甘かったですけどね≫

「でも今の時代だったらITの時代だって」

≪そういうでしょうね。≫

「それをやんなさいとおっしゃったお母様なんでしょうね。一緒に暮らしていたせいもあっておさびしいんじゃないですか?」

≪寂しいですね。毎朝お線香をあげてろうそくつけてお水をあげてご飯を上げて今日も行って来るぞとかね≫

「そうやっぱり」

≪ほうこくしています≫

「また」

タイトルとURLをコピーしました