本日の徹子の部屋ゲストは永六輔・永麻里さん

2002年12月23日

黒柳「永麻里さんでいらっしゃいます本当にどうも。約1年近くお母様なくなって大変だったと思いますけどもまたあの妻を亡くしたお父様もで大変だったと思います。それでいろんなお父様とお嬢様だったので、今日はチエさんあなたのお姉さんにいらしていただけなかったんですけどもお忙しくて。そういうことで食い違いがあるんでお父様もおいでいただいているんですけどもお父様客席の中にちょっと入っていただいてあそこで一応聞いていていただいて何かありましたら後でちょっとこちらに来ていただくことで証人としていていただくことになります。かなり大きい部分も食い違っているということが今度お父様がお出しになったご本でわかったので。あとでそんなことも伺います。ところであなたは大変なお母様子でいらしたそうなんですけども。

麻里@そうですね徹子さんも私が小さいときに必ず母にベタとくっついている姿を何度もご覧になっていると思うんですけども。そのままこの年まできちゃったような人間ですので

「あなた子供2人もいるのにね。それでもね。

@そうですね。

「だってこれですものだっこちゃんみたいでしょう。いつもだっこちゃんみたいな感じでしたよね。また永さんがお綺麗だったと私たちが言うと本当にそうなんだとおっしゃるようなきれいな奥様でしたね。昌子さんが

@ずっとくっついていましたでしょう。結婚してからも精神的には同じぐらいにくっついていましたのでもう本当に信じられないことでしたねこのも長くないと聞かされたときには。

「そうですってね。

@どうしようかと。

「でお母様はお母様でもあるけどもあなたにとって本当に親友

@そうですね。今も何かあったときにああこのこと誰かに話したいと思うときにそれは絶対母だったので。だれに話せばいいんだろうと思うようなところが。

「お母様がいらっしゃらないとお父様に代わりに話すことはないの?

@(笑)いやまあ話すんですけどもちょっと違うかなという感じがありますよね。

「なるほどね。前にお母様があなたのお子さんのことだと思う。あとでわかったんだけども、あの赤ん坊見に来ないと、あなたに合うと思うのと私にね合うと思うのと私に言っていたからねじゃ行くわね行くわねと言っていたの。そしてなくなるちょっと前に永さん私知らなかったの具合いが悪いということ。でごめんなさいね赤ちゃんを見に行かれなくて、「まあ赤ちゃんじゃないわよ子供だわよ」と言われちゃったんですけども。まあこんな家族今の写真ごめんなさいいまの写真をもう1度写していただいてあれはみんなで集まったとき。

@そうですね。

「これはお母様がお元気な時?

@この本当にもう最後に去年の4月ですけども石垣島に行きましてこの直後にもう倒れてしまったので最後の最後。

「それぞれの連れ合いの方がいらっしゃって。でもあなたの家は何でもひつこい子がいるはねぇ。

@あの子の二男なんですけども様子を見ていると母が昔のあなたと私を思い出すわってしょっちゅう言っていたぐらい。

「本当にひついて。後ろのサングラスの方があなたの

@夫です。

「それであなたは同業の方と結婚をなさった

@同業というのでもないですけども

「でもフジテレビの社員?

@知り合ったのはニューヨークのフジテレビだったんですけども。今はフジテレビさんとはご縁がないんですけども。

「でもあなたはお会いになったときはそうですよねニューヨークにあなたがいらしたときに仕事でいらした時に。あなたは皇室のことも随分やってらっしゃいましたね現役のときは。

@そうですね

「アナウンサーですよねあなたは。元局アナということなんですけども。それであんなふうにお母様とくっついてらっしゃるあなたが今どんなに。ここに永さんがきてくださって永さんが明るくいこう明るくって。その時あなたもお姉さんも子供たちもここにいたんですよね。

@そうですスタジオで。

「それで永さんが笑ってやろうねと言っているうちにどういうわけだが最後に私がでも私たち全部が死んでもあなたの奥様だけは生きていて私たちのことを全部やってくださると思うのにとエーンと私がどういうわけだか突然泣いたまま番組が終わったらあなたも一緒にエーンと泣いた。そしたらさっきの話に戻るんですけども絶対合うと思ったわよと言った子がどうもあなたの家の長男のイケノスケ君らしくてですね私に何も言わないのに終わってから記念に写真をとろうということになったら何も言わないのにあの子が私にひついてきたのでその写真がありましたけどもあれを見ましたところによりますとですねひっつき家族の。私の横に水色のセーターを着ている子。この多分昌子さんはきっとあなたに合うと思うわよというふうに。あら写真なんかでちゃったわ。

@小さいころは本当に何か現実離れしたところのあるような子供だったんですよ。何か星の王子さまみたいねとよく言っていたので、その辺が徹子さんを彷彿させるようなところがあった(笑)

「何回も電話であうと思うはよって。でも歳のときにごめんなさい赤ちゃんを見に行けなくてと行ったら赤ちゃんじゃないの子供などと言われちゃったんですけどもね。でもそういうことで1年近くお父様が結局1人で暮らすことになったんだけどもそこでも食い違いがあるそうですけども。あなた方はご飯なんか作ってお父様のところに持っていってあげたりしてるんですって。

@毎日ではないですけどもできるだけやっているつもりなんですけども。

「クリごはんとかマツタケご飯とか。お父様がラジオで何かチンをやってみたけどもうまくいかないとか何かいかにも全部自分でやってらっしゃるようですって

@まあそうことちらっと言っていたのでやってないじゃないと一言言ったらそれからは一切言わなくなりましたけども(笑)。

「ああ本当に偉い偉い。それから何かお掃除もあなたの

@そうですねぇ母がとにかくきれい好きだったので毎日必ず隅から隅まで掃除していたんですよ。それを私はすごくわかるので必ずそういうふうにしてあげないと母がかわいそうだ、父がかわいそうだというよりも母がかわいそうと思っていたんですけどもやっぱり2世帯分というのはなかなかできなくて父はそんなにきれい好きじゃないというかむしろ汚い方が好きなぐらいなので「いいよいいよ」と言われるんですけども私はもっぱら母のことを考えてこの状態は絶対に気持ち悪いだろうと思って一生懸命掃除には行くんですけどもあまり気にしていないみたいです父は(笑)

「おまけにあの今まで書斎で書いていらしたんですけどももお一人だから結局どこでもいいやということで居間で書き始めたが居間がすごいことになっちゃって。

@そういうことになって直後は本当にどうするのという感じだったんですけどもやっぱり娘2人がチクチクチクチク言ったのでさすがに最近ちょっと撤退してまた書斎に戻って居間はきれいに

「シラベものとかあるとみんな広げて動かしちゃうとわからなくなるからやっぱり多分ねそうだと思うんですけども。でもあなたとお姉様の2人がしょっちゅうチクチクいうんで女房が2人いるみたいだと今おっしゃってるんですって。

@そうですかねでもものすごい愛妻家だったので女房とはまるっきり格が違うと思ってうるさいだけだと思ってるんだろうと思うんですけども。

「またあのあなたのお母様は口ではそんなに口うるさい方ではなくてお綺麗だったんだけどやっぱりおうちの中では大黒柱みたいな方だったの。

@もう完全にそうです。父よりもみんな母を頼るようなところがあってすべてを彼女が回していたのでもう本当に何ていうんですかで車輪の軸がはずれちゃったみたいな感じですね永家は。今は少しずつ戻っていますけども。

「それでお母様はいつも家にいらっしゃって永さんはどんな時でも表から電話をかけてわからないことがあるとすぐに奥様に調べてもらったりいろんなことですぐにお答えが出たんだけども。私はあまり外に行くのが好きじゃないとおっしゃっていたと永さんはおっしゃっていたんですけどもそんなでもないみたいだったですってお母様は。

@うんあの家も好きな人だったんですけども特に若いころはあれだけきれいな人だったので何か父がよその人と妻が話すのが嫌だったらしくてと私は聞いているんですけども(永六輔笑)父は違うと言っているんですけども。

六輔:ちょっと待て。

「じゃあ永さんお入りになってください。

:さっきから筋道が番組を面白くしよう

「面白くない?面白くないの。

:今の話は置いておいていいです。あの最近あったことでちょっとあなた好みの話を。

「ちょっとまっていまの話だけ覚えておいて今の話を終わらせちゃうと。そので表に他の人と話したりされるのは嫌だったのやっぱり。

:そんなことないですよ。連れて歩くでしょう。

「連れて歩くときはいいわよ。お一人で出かけるときは。

:それはあの家にいてほしいことは確かでした。

「そうなのねだから出られなかったということもあったのね。はいわかりました。それで私好みの話を言って

:娘2人にとても助けられていて、あ!シジミのみそ汁を先日はありがとうございました。

@とんでもない(笑)

:ちゃんとそういうことはしていただいていますので。

「そうですか。

:ただ卵のカラが非常に多いことに気がついてねずっと生卵、卵かけご飯が多くなるんですよ。多くなるんだけども僕は心配かけないようにいい同じますけども卵かけご飯でも違うの。作り方が。卵の割方が。ご飯はありますよ卵を用意しましたで1つは1回目は卵を割ます。で本当に納豆のようにかき回す。かき回してかき回してかき回してでご飯にかけて食べる卵かけご飯。2つ目。卵の黄身を箸で4つに切ります。でちょっとかき回しておしょうゆを入れてご飯にかける。これが美味ね。それで最後はかき回さないでおしょうゆをかけてのせる。3杯全然味が違う。卵てかき回し方で味が違うことを覚えておいてください。卵かけご飯で卵が非常に多いので

@でも栄養が偏るようそれは

:偏るけども。その話はこっちに置いておいて。

「ちょっといっていいかしら私は生卵をあまり食べないの。戦争中ね1つ卵が手に入ってね母がどうして食べたい?といったの。その時まだちょっとおコメがあったのね。で私は何を思ったのかいきなり生卵がいいと言ったの。母はじゃあそう生タマゴでねと言って。体中にじんましんができちゃって古かったらしいのよその卵が。以来ね私生卵が何となくダメなの。

@生卵って言いにくそうだね。

「生卵?生卵生卵。生麦生米生卵。

:じゃ笑える話をします

「はいしてください。

:孫が4人います。それで郵便局に行きました。僕が。郵便局にいたときに一緒に連れていったんですよ。ここは郵便局だからさわいじゃいけない。皆が来るところだからと言ったにもかかわらず郵便局でこちらが切手をはったりいろいろしているところにワアワアワア騒いでいるの。中で。だから静かにしろよさわいじゃいけないんだと言ったんですがその時は静かになるんだけどもまた騒ぐんですよね。それでもうこれは追い出しちゃうよりしょうがないと思ってそばに行ったら向こうも僕の方に連れてきてそのカウンターがずっとあて切手を売るところや小包のところとかいろいろありますね。老眼鏡貸すのもありますよね。ずっと会って投書箱があった。その投書箱の前で騒いでいるの。そこに行ったらば指さすんだよ投書箱を。そしたらそこにねぇ「あなたの声を聞かせてください」と書いてあるの(笑)

「(笑)。声をね分かったかわいいわね

:びっくりしてこの声は声じゃないんだ意見なんだと。

「でも声といったら普通ワーって騒いじゃうの。

:だからそれはいいんですが。そこまでが本当の話。そこから先は僕が作った話。この作るという話を作るというところがどうもねどうも娘たちに評判が悪いらしい。この作る話ね投書箱は声を聞かせてくださいというのは違うんだ意味がと怒こりました。そして怒って出てきてさぁ帰ろうといって怒ったら後ろから子供たちがついてくる。孫たちがね。子供の声って聞こえるじゃないですか。それで孫たちがね洒落が分からない人て困ったな(笑)。しゃれが分からないと僕のうわさをしていたというのがつくった。

「でもまあ面白いんじゃなですか。でもあなたの声を聞かせてくださいといたときに子供たちがそこで声だと思ってさワーとかさだけどさぁとか声を聞かせているというのが私実にかわいいと子供らしいと思いません。

:でも彼らはそれをやりながらこれはうけるぞとうちのおじいちゃんはと思ったらしかられちゃったわけですよね。それがシャレがわからないという所につながる。

「つながるわけね。でもよく頭を使いなさいと子供に行ったらさタンスの中に何か落として取れないで頭を使いなさいと言ったら頭を突っ込んで何をしているのと言ったら頭を使っているのと頭を突っ込んでいた子がいるというからやっぱり子供ってそういうところがあると思うのね。

:だから娘たち2人がいて孫がいたことがどれだけ嬉しかったか。孫に支えられるというか孫に刺激されるというか。

「前はとうるさいなとか言っていたけどもこの頃は全然そういうふうに言わなくなったんですね。

@だいぶね甘くなりましたね。

「でも昌子さんいかいらっしゃると別にさ孫に昌子さんとられたような気もしてたんじゃないの?なにか。

:まあね。

「本当に本当に好きだったのね奥様のこと。

@そうですね。

「良くベタ誉めベタ惚れ

@ベタ惚れ

「ベタ惚れね本当にそうと思う。

:ベタ惚れそのものは別に悪くないでしょう。

「全然悪くない。でもこのごろ永さん方々でさ黒柳君とうわさが出て困っちゃうようとか言ってるじゃない。私聴いたわよこないだ。

:(笑)

「本当に言っている?そういうふうに。

:そんなこと言わないって失礼な(笑)。

「でも黒柳くんとうわさが出ちゃってさと永さんがいっていると聞いたんだけども。どこでそういううわさが出たんだろうね。

:それはねぇ冗談で言われたの。黒柳さんと再婚なさる噂って本当ですか?と聞かれたの。するわけないだろうとそんな悲惨な目に会いたくないんだから。

「この間でもそのことを大山のぶよさんか誰かがそのうわさを聞いたんだけども両方とも同時に話するから両方とも相手の話を聞いていないわよねって言っていましたよ(笑)

:ないです。それは僕が作った話じゃなくてだれがが永さんと黒柳さんは仲良しだからということでしょう。

「でも冗談にしてもあれだけの奥様のところに行ってねあなたの母になろうとは思いませんね。孫のおばあさんにはなりたいと思いますけども。

:なるほどね。

@お願いします見届けてください成長を。

「そうよ家へ連れてきてね全部連れてきてね。小学校5年生ぐらいになっちゃうわね。

:じゃ話を戻しますよ。

「ちょっとコマーシャルへ行きたいんですけども。

:コマーシャル?いってもいい。

「なになになにが話したいの?

:どうぞコマーシャルへ。

「じゃちょっと行きますコマーシャルです。

黒柳「まあ今日は永さん親子で永さんと2女の麻里さんにおいでいただいてお母様の話などいろいろうかがっているんですけどもなんですか永さん食い違いが。

六輔:いえさっきの郵便局の話で笑えたでしょう。もうあれで僕は役目が終わったなという感じなんですか。この人が何かでところが。どこが1番気になるの?

麻里@いやいや1番気になるのは母に全部病気のこと全部知らせてたというのをなくなった後にあちこちで言っているんですけど、私はお医者さまから聞いたときにあの母にいうか言わないかというのを姉と3人で相談したんですよ。父が絶対に言わないと言ったので私はすごく竹を割ったような性格の母だと分かっていましたから余命がどうのとかは言わないにしてもあの病名はちょっと一応伝えたほうがいいんじゃないか。もしかして自分でやりたいことがあるかもしれないしと思っていたのに絶対に伝えないと言ったので姉も私もじゃそうしようといってずっと知らんぷりしてというかしらを聞いていたわけです。

「お母様に対してね。

@なのに

:それは最初の病院のころでしょう。家に帰るというときにはそれはもうわかっていた。

@いやなくなるあとちょっとというときにもやっぱりこれは言えないから僕はしらばっくれているけども昌子さんは「私はがんでしょ。私はがんでしょう」と言っているけども僕は言ってないといって言っていました。

「要するに永さんは動転してたんだと思うの違うかしら?

@多分そうですね。

「ちゃんと寝ていないと記憶が定着しないからわけのわからないことで忘れちゃってるんじゃないの。でもそんなに大事なことを忘れるなんて永さんはあり得ないでしょう。だってそんな告知を

:僕はあのちゃんと病院でお医者さまからこれは末期です、これは末期です。あとは奇跡を待つしか仕方がないですと2人で聞いているんです。それは告知ですよ。

「2人というのはどなた?

:僕と昌子さんと。

「え!昌子さんとお聞きになった。昌子さんにそんなこと面とむかってお医者さまがおっしゃったの。

:僕が言ったじゃないですよここが大事なところで医者が告知というのは別に家族が言うもんじゃないです。医者がいうか言わないかです。

「昌子さんになっておっしゃったのお医者さまは

:ですからこれは末期です。ただね

「信じられない。ちょっと待って待ってみて麻里さんの顔を見て。そんなことをお医者さまがおっしゃるなんて信じられないというような顔。

:がんですというような告知もありますけどもちょっとこれは難しいですよとかでも希望持ちましょうねとか奇跡が起こるかもしれませんねぇというようなそんないろんな言葉の中から感じ取るじゃないですか。

「ええ

:だからおしまいということなんだなというような僕はそこで昌子さんと同時に希望はあります奇跡が起こるかもしれませんというその奇跡が起こるためにやることやってみましょうというのがまずあってそれが病院の治療です。でそれからやっぱり終わるなら家に帰りたい、家でというのがあって家に帰るのが僕の受け止め方。

@でもそのより詳しいことを調べてその結果というのを2件目の病院でうがった時にはこれは言えない言わないと言ったじゃないですか。

:それは家族の前であなたたちに言えないということだろうねえきっと。

@え!そんな家族なのうちって。ねぇ

:(笑)

@そのへんがいまだに食い違ってて長くなります。もう徹子の部屋の間に終わらない話。

「まああなた今度昌子さんの大往生をお書きになったんでしょ妻の大往生お書きになったんだけども

:そこの中でも食い違っている。そこは食い違ったままにしようということはで2人でというかチリもあ含めて決めて。

「まあでも結果的には昌子さんはご自分で分かって覚悟はした。

@最終的にはですね。察するしかなかったんじゃないでしょうか。

「ご自分で結構ご自分の感じでわかっていたと。

:それから変な話だけども遺言めいたこと。これは遺言なんだなということは随分話をしました。2人で。例えばお墓に入りたくない。断固として入りたくない。

「そう

:お墓に入りたくない。そこまでは普通でしょう。入りたくない人いるからその後は昌子さんらしくてね。お墓に入りたくないあそこは出にくそうだからと言われたときには2人で笑っちゃったもの。(笑)。それは

「すごいね

:それから例えば遺骨をねみんなのいるところにいたい。好きな風景の中で仏壇じゃなくて。というのはその通りにしてあります。今でもうち玄関を開けると昌子さんが出かけるかなという感じで靴が置いてあるぐらい。

「あそう。でもそういうのってみるとつらくない?そうでもないの?

:それがねぇあのあなた(麻里)は知らないけども留守という感じなんですよ。亡くなったという感じじゃなくていま留守なんだという感じ。それがあるんで例えば僕が手紙を書くのにも電話でも

「毎日でも電話まあかけてらっしゃるの知っているだけども手紙もそのときからずっと書いてらしゃって今でも続けて書いてらっしゃる。

:続いています。ちょっと確認して。

@そうです。本当に郵便物とかを整理しに行くんですけどもいない間に。必ず永昌子さまあての父の筆跡のはがきが3枚くらい入っていて日記がわりに着けているものなんですけども。

:あのねぇ電話が僕今どこにいるどこにいるってあなた(黒柳)と移動しているときでも

「びっくりしちゃったあんなに電話するしょっちゅうする人だと思わなかった。

:あの電話は今でもしているんです。今でも旅先からつくとあのついたって電話をするんだけども出ないよね当たり前だけども。でないけどもひょっとして出るかなと思うわけですよ。だから待っている。その待っている間って楽しいでしょう。そして最終的にいないんだと思って受話器はおきますけども電話していますよ。

「ああそう。確認だわね。自分が。

:やってきたことはやめていない。同じようにしている。

「だから考えてみれば昌子さんも幸せだった。あんなにいって放浪しているような人にみんなには見えていたんだけども本当びっくりしたの金沢で会ったとき。もうねお料理屋さんであったのご飯を食べるとこ。そしたら隣に座ったら「もしもし」とか電話をして、どこに電話しているんだろうなぁどこにとか思ってたらさぁ。

:その今の真似やめていただけますか(笑)

「「もしもし」。ごめんねぇいまSMAPの中居さんがあなたの物まねをしてあなたは若い女の子に受けているんですってね。

:(笑)はい。

「上手中居さん?

:いやどうでしょう。若い女学生が「本物本物」と言って回りを取り囲むからねテレビって恐いですね。

「それでもしもしと言ってねそれでちょっと違うかもしれないけども感じとしてはねぇ「いまは金沢でチャック(黒柳さんのこと)とあったからこれからご飯を食べに行くからそれじゃあね。サヨナラ」とか言って。それでその時はそれで終わった。次の日は自動車に乗っている時にラジオを一緒にやったんですよ。それで今度は私が駅で降りたら旅をやっていたから芝居の。じゃサヨナラといったら「今ねこれからチャックは駅に乗って降りるんだよ」とか言って。いちいちあんなにのべつ電話をする人といない。永さんてそういう人じゃないと思ったの。出たら出ぱなしの人だと思っていたので。ちょっと寅さんみたいなところがあると思ったらそれは違うの。

@もうとにかく母が好きで好きでだからいま留守しているような気がすると言っていましたけども生きているときはちょっと出かけただけでも死んじゃったんじゃないかというぐらい大騒ぎしていましたから。やっぱり今も前も同じなのかもしれない。

「お母様がちょっといらっしゃらないと。

:(笑)

「手かかりますね。

:全然違うでしょう。娘の見ている父親ってこういうふうに見ているんだというの今痛感しています。

@(笑)

「面白いでしょう?

:面白い。

「こういう機会があって

:だから夫と妻というものはもとはといえば他人じゃないですか。めぐりやって夫婦になるけども。でも親と子、母と娘というのはこれは絶対他人じゃないからね。間違いもなくつながっているから。

「特にお母様子だったらね。

@いろいろ聞いていましたから(笑)

黒柳「今麻里さんがお母様からいろいろ聞いていますと言って笑ったらその笑い方はなんだよとか言って。何聞いて何を聞いていたの。

麻里@いやあのまあとても愛されていたんですよねぇやっぱりねぇ。でもそのいいのかなその愛し方がその母が望んでいるものとはちょっと違うこともあるのよねて。でも私は必ずいいじゃない幸せじゃないというと「まあねぇ」と言って笑っていたんですけども。

六輔:どこが違っていたんだよ(笑)

@いやわからない。言わない(笑)

「でもどういうところが違ったの具体的にお分かり?

@うーんなんとなく。(笑)

「そういうのじゃないやつというのがね。なるほどね。でもいいじゃないそういうことがあっても。

:それで今コマーシャルの間に卵をね卵かけご飯をやめろといわれたんですが。ひとつだけ言わせていただきますとあまりかき回さないとね黄身と白身と醤油の味がぜんぜん別々に入ってくるんですよ。これはうまいですよ。

「でもおしょうゆを飲んだりするのはやめたほうがいいわよ。

:いやでも塩分が強くてもおいしいものはもう年なんだからおいしいものはおいしく食べよう。

「それはいいんですよ。でもおしょうゆを飲んだっておいしくないでしょうと言っているんです。

:でもおしょうゆだけの味もうまいです。だからあのあまりかき回さない方がいい。

「そういうのアレなの納豆とか食べたくないの?

:いやあの・・・

「納豆にしたら。一膳。三膳卵をかけたら

:わかったらこっち(麻里)に言っておいて

「だからね最初は卵でもいいと思うの。それに二膳目はね納豆かなんかにして三膳目はおのりとかね。

:大事なことを言わせていただきますか

「何ですか?

:夫が妻を看取るのは全体の15%なんですって。多くは妻が夫を看取るんですって。その看取った後の妻はとても若やいで元気になるケースが多い。で夫の方は掃除洗濯料理がうまくいかないそれで落ち込んでいくんですね。その中で1番落ち込むのはね料理作るのが好きなお父さんはいるけども後片付け。後片付けを洗っている最中に鬱になる人が多いんだって。寂しくなってそばに包丁があるでしょう。だからそれを聞いてから僕は後片付けをしないです。

「私後片付け嫌いじゃないのよ。

:この人(麻里)がしてくれる。

「私いってあげてもいいわよ。

:ホント。

「あのねぇアライグマといわれているぐらいですから(笑)。アライグマといわれてね旅に行っても全部自分の回りだけはきれいにしてで皆のみんなのところにこうするんですけども。あとでちょっとこう洗ったりするの好きよ私。

:でも誰かに妻の場合昌子さんの場合は僕のために作ってくれたわけでしょう。僕は自分のためにしか作っていないわけだからそれが時とてもつらいことですよやっぱり。喜んでくれるわけじゃないから。

黒柳「昌子さんは病院を出たり入ったりの時期もありましたけども最後は在宅介護ということで家でなくなったんですけどもやっぱりよかったと麻里さんもお思いになる

麻里@絶対にそうですね。医療スタッフの方たちが本当に素晴らしかったのでこういう人たちがいるということも知ることができてよかったです。

六輔:それを知らせることもでしょう。

「あれえなのね永さんが有名人だからと思っている方もずいぶんいらっしゃるみたいですけどもそうじゃなくて永さんはずいぶんそういう方々を発見したのもそうですけどもホスピスのこととか随分やっていらっしゃったり、ずいぶんいろんな方がなくなるの実際ご覧になったりとかずいぶんやってらっしゃるそういうこともあったし。それから3人で介護できるという態勢ができていたということもあるんでしょう介護。とおっしゃってましたねあの時

:1番大事なことですね。やっぱり家族というふうに考えると黒柳さんは大変だなと思って。(笑)

「いいの私

@そういうこと言わないの

:(笑)

「いいのよ私は本当に野垂れ死にでも何でも構わないですよ。

@(永さんと)再婚します?

「いやいやいやいやか。いやだー。

:いやだよな。両方で嫌がっているんだもの進めるなよそういうことは。

「今日はいい写真があったのにさぁ渥美さんやなんかとさぁみんなで豊川稲荷ねえ。あのアレだったのに暮れに行ってみんなで楽しい時期だったねあのころはそういうこともあったんですけども。もし短いけどもお母様になんてお母様のことを

@もう本当に感謝の気持ちでいっぱいということですね。

「どうも本当にありがとうございました。

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