2001年10月4日
~吉田日出子さんが頻繁に引越しをすることで~
黒柳『お家をお建てになった。そういうことでもう引越しするわけにはいかないと。』
吉田「自分はずっとこの家にいるのかな。この家に住むのだろうかってずっと思ってました」
『でもそれだけ30回も引越しされた経験をお持ちだとここはこうだからこうとかあるでしょ』
「それはあります。やっぱり楽になれる家に住みたい。自分で設計・・・」
『妹さんが設計して』
「はい」
『それでなおかつ犬を飼った』
「はい」
『写真みてビックリしちゃったんですけど何ていう犬なんですか』
「イビザンハウンドっていう犬種なんですけど」
『この耳』
「これ5ヶ月なんです」
『耳の色がこんなんなの』
「ピンクなんです。それでねアメリカ生まれなんですけどアメリカにいた時は目が青色だったんですけど日本にきたら湿気でグレーになったんですよ。」
『そういうことあるの』
「はい。わかんないんですけど。紀元前4000年から改良されてないんです」
『エジプトの』
「エジプトです。」
『大きいでしょ』
「大きいです。立ち上がると私より大きいです。」
『そんなに足が長いの』
「足の長さは私と同じぐらい。私と同じぐらいっていうのは2本足で立ち上がるとっていう意味です。」
『自分でシャイプアップしてるんですって』
「自分が運動した量しか食べない」
『どんなにあげても自分が運動した量しか食べない』
「お水も必要な量しか飲まない」
『お肉をあげても食べないんですって』
「はい食べません。脂身は食べません。霜降りの高い肉なんて食べません」
『どんなお肉だったら食べるの』
「ささみですね」
『自分の生活の中から出てきたものなのかしら』
「でも食べ物がないところでなんとかかんとか生き延びてきた犬らしいです」
『牛肉を食べるってことは犬の生活の中ではないですよね』
「自分で狩する犬なんですけど鳥とかうさぎ大きくてガゼル(鹿の一種)」
『マグロのトロなんて上げても食べないですよね』
「食べません。魚は食べません」
『だからあんだけ綺麗なからだを。自分でやってくれてるの。すごいわねあの耳もよく聞こえるでしょうね。運動が大変でしょ』
「ええ暇なときは朝2時間、夜3時間散歩させます」
『ええ!!それじゃあ生活が変わっちゃう、仕事が変わっちゃうでしょ』
「そうですね今芝居してませんので。芝居してたら犬は変えません。」
『今まで動くっていったらテレビのチャンネル変えるぐらいしか動かなかったんですって』
「うちにいるときは寝てます。ずっと」
『すごい変わりようですね』
「一人だと5kmも歩けないですよ」
『まあね目的もないとね』
「ていうかいとおしいと言うか本当によく来てくれたなって。人間より気高くて」
『あなたになついて』
「なついて。いろいろなことを教えてくれます」
『食べ物1つにしても昔はこうであったろうっていう生活をしているってすごいことですよね。4000年前にいたんじゃないですよね』
「そうこの犬は2才」
『なのにそういったものが体の中に入っている』
「エジプトの壁画に書かれていてなんで書かれていたんだろうってずっと思っていたのが家に来て分かったのが感情がたくさんある。またその感情を表現するんです。なるほど古代の人が神様として崇めたわけが分かる」
『神様として崇めた犬なの?』
「いやそういうところは分からないんですけどツタンカーメンの埋葬品の中にアヌビスっていう犬がいるんですけど家の犬じゃないかと言われている」
『よく出てきますよね。気高い感じしません』
「そう気高い」
『それに忠実で。でもこういう犬と暮らしていると健康な生活で』
「健康です」
『犬と一緒に起きるの』
「いや私が起きるまでは起きない。」
『すごい犬ってそういうところが分からないから引っかいたりするじゃない。』
「私が起きるとこういう風に起きるんですよでもまた寝ると”まだなんだな”ってまた寝るんですよ」
『日本にあんまりいない犬なんですね』
「そうジャパン・ケンネルクラブで調べると4,5頭ぐらい」
『でも何の犬何ですかって聞くでしょ』
「そう”お父さん鹿がいるよ”とか”牛ですか”とか”これは何ですかって?”とか聞かれます」
『耳の部分が角に見えるのかしら。堂々としてるわね。くやしいぐらい。でも安心でしょ夜中とか』
「そうです。外で少しでも気配があるとワンワンワンって」
『お一人で住んでらっしゃると。お一人?』
「そう一人です。外出する時カギをかけるでしょそうすると一つづつチェックしてくれるんですよ」
『ここかかってませんよとか?』
「いやそれはないですけど」
『かかってなかたらそこに座って動かないこともあるかもしれませんよ』
「そうかもしれません。変えてきたら全部部屋を回るんですよ異常がないか。教えてないんですけど」
『本来持ってるものなんですね』
『吉田日出子さんのお父さんは彫刻家でらしたんですって』
「そうです」
『築地小劇場にも関係してらしたんですって。』
「母は何にも話さない人だったので他の人からきいたんですよ」
『お父さんは戦死なさったんですって』
「そう私は覚えてないんですよ。写真しか見たことない。」
『小さい頃』
「私が生まれてすぐ」
『お父様もいろいろ思われてたんでしょうね』
「金沢に連隊があった時に金沢に行って産もうと、金沢で産んで」
『あなたは金沢生まれ』
「そう。1ヶ月前ぐらいに出発するときに長靴をはいて馬に乗って縁側で抱いてくれたんですよ」
『あなたの中に芸術家の原点みたいなものがあるのかもしれませんね。それはそうと芝居を始めた原点っていうのは幼稚園の頃に』
「イタリア系のカトリックの幼稚園から中学校まで。でそこに入って校門から入っていくとマリア様の銅像があるでしょまたシスターがベールを被ったりして日常の私たちの生活にはない空気があるでしょ。ウソつくとあなたの左側に天使さまがいて全部分かるわよって言われて”ああ~ここにいるのか~”って全部お芝居みたいな感じ」
『じゃあ楽しい』
「楽しかった。しょっちゅう劇をやりました。園長さまの誕生日とかマリア祭りとか」
『しょっちゅうあったのね』
「そうですね担任の先生が劇が好きな方でご自分で書いたのを演じて」
『そう普通だと上の方まで行かれるのにあなた途中でお止めになった』
「そうです小学4年生の時に普通の学校に変わって」
『なんか理由があったの』
「あのすごい好きな子ができたんです」
『男の子の』
「あんまり好きになったんで」
『珍しいわね普通好きだとずっといたくなるのに』
「変ですよね」
『他の女の子がちょっとでも仲良くするとイヤ』
「そうかなしい。ドキドキ」
『その後会った?』
「会ってないっすね。でもつまんなくてね毎日毎日放課後は昔の学校にいってました」
『あらそう可愛そう。でもその子どうしたんでしょうね。昔だったら小川博SHOWとかで探してくれたのにね。』
「佐々木くんていうんです」
『そう佐々木くんがこの番組見てたら連絡してもらってもいいって感じ』
「そうですね」
『もし佐々木くん同級の方はご存知でしょうから徹子の部屋で結構ですからご連絡ください。』
「ハハハハハハハハ」
『でも大人っぽいわね普通好きだったらずっといたいと思うのにね』
「そうですね。その頃大人っぽいまま今まで同じで」
『いまでもあんまし好きだったら離れちゃおうと思うほう』
「いや今はそうではないですね」
『好きだったらずっといたいと思うわね。これから演劇の世界に入られるんですけどちょっとコマーシャル』
『あれこれありまして高校に演劇部もあったんですけどバスケットボール部にお入りになる』
「背が低かったのでバスケットをやると背が高くなるっていいますよね。で入ったんですけどすごいみんないっぱいやるから疲れるんですよ」
『疲れること、面倒くさいこと、やらないようにしてる』
「やらないようにしてる。子供の頃から朝はいやなんです。だから学校に行くのもいやなんです。」
『バスケットだと先輩もガンガンいうしね。すぐ止めちゃったの』
「そうですねで演劇部かなと思ってはいったら江守徹さんとか加藤哲夫さんとか」
『江守徹さんがいた。あなた彼と同級生すごいわね都立・・・』
「都立北園高校」
『勉強できた彼』
「できたんじゃないですか。関心なかった」
『みんな聞くでしょどんな人だったって』
「青い顔してあんまし喋らなかった今と全然違う」
『かれが高校を卒業して文学座に入ったとき私と一緒だったんです。”いくつ?”って聞いたら18って言ってたと思います。あなた俳優座?』
「そうですかれが文学座に入ってたの知らなかったんです。私が俳優座を受けてあるとき見にいったんです。ある時研究発表会を見に行ったんです。そうしたらいるんです”ああいるんだ”と思ってその時会わないで、私が俳優座を辞めて文学座に入ったんです。」
『あなたもお入りになったの』
「ええ一年間だけ入ったんです。その時”出子~チュチュ”なんて言ってビックリしたんです。そんな青くてあんまし喋んない人がそんなだったんで”チュチュ”なんてやるような人じゃなかったんですよ。変わったんですね」
『いろんなところで共演なされないんですかって聞かれません?』
「今テレビで10月10日から始まる番組で一緒にやてます。初めて」
『高校生の時から一緒だとね。かれはそのころから上手かったですか』
「上手かったです。」
『あなたはどうだったんですか』
「私はね稽古の途中ガム噛んでやってたら怒られてどうしてガム噛んでやってたら駄目なんだろうって」
『誰に怒られたんですか?』
「演劇部の先生に」
『先生に』
「やっぱし駄目ですかね。でもアメリカの野球の選手なんてもみんなガム噛んでやってる」
『日本であれだけガム噛んでやってると駄目かも知れないわねコマーシャッルです』
『でいろいろあって個性的な女優さんにおなりになったんですけど。ここに来てホームレスの役の映画にお出になる最近ホームレスの役の映画って私もそうなんですけど多いですよね。どうでした』
「ホームレスのイメージっていうのがありまして西麻布にお住まいになってるドレッドヘアーの毛布を着ている1番最初の頃のくさいんです。夏になると必ず自由劇場の前を歩いている人がいて冬になると来なくなってみんなで元気かなって死んでないといいなあってその人のイメージがすごく強かった」
『プライドが高い感jがして』
「ある時ケーキをあげようと思ってでも受け取らなかった」
『アメリカではバブレディーって言って貴婦人みたいな。私もやんのは難しいなと思って』
「だからそういう人がイメージだったもんですから」
『ちょっとVTRいいですか。米倉涼子さんが主役で』
『こんだけでは分からないですけど”ダンボールハウスガール”っていう10月6日封切ということで』
『またね』
「どうもありがとうございます」